日々の”楽しい”をみつけるブログ

福岡県在住。九州北部を中心に史跡を巡っています。巡った場所は、各記事に座標値として載せています。座標値をGoogle MapやWEB版地理院地図の検索窓にコピペして検索すると、ピンポイントで場所が表示されます。参考にされてください。

2022-01-01から1年間の記事一覧

職場でモラハラを執拗に受け続けたとき 自分なりに考えた対処法

今年、最後の記事となります。 私事ですが、現在の勤め先を退職することになりました。理由は、私に執拗に絡んでくる人から距離をおくためです。 もしかしたら、この記事を読まれている方のなかにも、過剰にマウントをとられたり、根も葉もない噂話を広めら…

「遠賀川改修記念碑」訪問と 北九州でも起こるかもしれない地震被害について

遠賀川と彦山川とが合流する地点に、「遠賀川改修記念碑」と刻まれた大きな碑がたてられています。この碑が、どのような経緯で建てられたのかを調べてみると、遠賀川がどのような存在であるのかがわかってきます。 場所:福岡県直方市殿町 座標値:33.742122…

小倉磨崖石塔 大分県佐伯市弥生大字上小倉

2022年9月3日、大分県の佐伯市に立ち寄った際、「小倉磨崖石塔」を訪ねました。凸凹が取り除かれた岸壁に彫られた石塔群です。 場所:大分県佐伯市弥生大字上小倉 座標値:32.966786,131.836275 故人が亡くなってから100日を目処に行う「百ヵ日供養」や、生…

炭鉱で祀られていた複数の山神社が一カ所に集められた神社 福岡県宮若市磯光

昔、筑豊地方の炭鉱では、繁栄と安全が祈願され、必ず神社が建てられていました。その神社は「山ノ神」と呼ばれました。 炭鉱は閉山となり、それら「山ノ神」神社は、だんだんとなくなっていきました。しかし2022年現在でも残っている神社があります。そのひ…

森の散策で見つけた植物

ナワシロイチゴ(苗代苺) Rubus parvifolius アラゲカワキタケ(粗毛乾茸) Panus rudis

大之浦小学校と大之浦中学校があった位置を地形図で確認する 福岡県宮若市上大隈

前回の記事『「貝島大之浦炭鉱跡」周辺にある貝島炭礦関連史跡』の続きを記していきます。 巨大な露天掘の炭鉱「大之浦炭鉱(おおのうらたんこう)」の、すぐ西側には「大之浦小学校」と「大之浦中学校」がありました。1974年~1978年に撮影された空中写真で…

「貝島大之浦炭鉱跡」周辺にある貝島炭礦関連史跡 福岡県宮若市上大隈

「貝島炭礦株式会社」 創業者の貝島太助氏は、1885年(明治18年)に現・福岡県宮若市上大隈に「大之浦炭鉱」を開坑しました。大之浦炭鉱は、はじめからこの名前ではなく、多くの鉱山を合併して「大之浦炭鉱」という名に変更したそうです*1。大之浦炭鉱に合併…

石炭運搬の安全を見守った金毘羅様 福岡県宮若市磯光

『筑豊の近代化遺産』P.122-131を拝読して、福岡県宮若市にあった「貝島炭礦(かいじまたんこう)」関連の史跡を巡っています。炭鉱では必ず、「山の神」と呼ばれる神社を建てて、安全と繁栄を願ったといいます。炭鉱が閉山してから、これら山神社の多くはな…

チンのウバ塚 福岡県八女市星野村

福岡県八女市星野村に、「チンのウバ塚」という珍しい名前のお墓があります。横幅が約9m、奥行きが約3m、高さは1.5~2mほど。積まれている石は、両手の平でかかえてもちあげられるほどの大きさです。その石の形から、すぐそばを流れる星野川の河原からもって…

王子神社の参道脇に祀られる二基の庚申塔 大分県佐伯市蒲江大字楠本浦

大分県佐伯市蒲江(かまえ)の楠本浦(くすもとむら)という地区に、王子神社が鎮座します。楠本浦は湾と山々に囲われた小さな集落です。 五基の石塔群が、王子神社参道入口脇に祀られています。庚申塔は五基の石塔群のうち二基です。五基のうち真ん中に石灯…

鎌倉時代の”云われ”が風化しないよう建てられた「猿塚の碑」 福岡県うきは市浮羽町小塩

福岡県の浮羽町に、小塩(こじお)という地区があります。ここに「猿塚の碑(さるづかのひ)」という猿を祀った珍しい石碑があります。 場所:福岡県うきは市浮羽町小塩 座標値:33.314725,130.829938 もともとここに猿塚があり、後の世において碑が建てられ…

牛が悲鳴をあげた云われの残る「牛鳴峠」 福岡県うきは市吉井町福益

「福岡県道718号吉井妹川線」沿いに牛鳴峠があります。ここには牛鳴峠碑が建っていたといいますが、私がここを2022年11月20日に訪れたとき、碑を確認することはできませんでした。代わりに、近年建てられたと思われる碑を確認することができました。 場所:…

福泉寺の墓地に祀られる庚申塔群 大分県佐伯市蒲江大字畑野浦

大分県の畑野浦という集落に、六基の庚申塔が集められ祀られていました。庚申塔群にむかって右側から順番にご紹介していきます。集落に入り込んだ、わかりにくい場所にあるので、記事の最後に地図を掲載します。 場所:大分県佐伯市蒲江大字畑野浦 座標値:3…

どうしてカルスト台地の開拓が困難であったのか? 福岡県北九州市小倉南区平尾台

福岡県北九州市小倉南区に平尾台(ひらおだい)と呼ばれる地区があります。そしてここに、「平尾台開拓記念碑」が建立されています。 場所:福岡県北九州市小倉南区平尾台 座標値:33.757135,130.894851 碑の横には、この碑が建立されたいきさつが記述されて…

「見ている」けど「見えていない」ということを認識する

たしか2022年10月30日の「大分合同新聞」の記事だとおもいますが、「見えない石碑」という記事がありました。とても感銘を受けた記事です。 ”視界には入っているけど、興味がないものは認識できない。だけど、興味を持ちはじめると「見えてくる」”という主旨…

巨大な”やぐら”がシンボル「海軍志免炭鉱跡」 福岡県糟屋郡志免町志免

2022年7月31日に、福岡県の糟屋郡(かすやぐん)にある「志免炭坑跡(しめたんこうあと)」を訪ねました。志免町の炭鉱に関する史跡をめぐって、のちに調べながら記事を書いていると… 戦時中は軍艦の燃料として石炭が多量に必要であったこと、筑豊だけでなく…

いちばんはじめの海軍専用炭鉱「新原採炭所」 福岡県糟屋郡須惠町新原

「海軍炭礦創業記念碑」と刻まれた石碑が、福岡県糟屋郡(かすやぐん)の須惠町(すえまち)にあります。この石碑は、新原(しんばる)採炭所が設置されて50周年に、記念してつくられた石碑です。 場所:福岡県糟屋郡須惠町新原 座標値:33.577797,130.51089…

イタリアデザートのような見かけ「須佐ホルンフェルス」 山口県萩市須佐高山

2022年8月22日に、山口県萩市にある須佐ホルンフェルスという珍しい地形を訪れました。ティラミスのような外見のめずらしい地形です。白と黒のコントラストが、こんなにはっきりとしている理由は、どうもその岩のできかたによるもののようです。 場所:山口…

大正時代につくられた?船の上陸場 福岡県北九州市若松区浜町

福岡県北九州市若松区の浜町(はままち)の海岸に、石造りの古い護岸と階段状の上陸場が残っています。この護岸についての史料がみあたらず、いつ頃つくられたものなのかなど、詳しい情報はわかりません。 場所:福岡県北九州市若松区浜町 座標値:33.904550…

大きな草鞋(わらじ)は何を目的につくられた? 広島県尾道市西久保町

2017年1月に、広島県の尾道市を訪問しました。その際に撮った一枚が下の写真です。摩尼山(まにさん)西國寺(さいこくじ)の山門で、山門の前には多くの草鞋(わらじ)が奉納されています。なかでも目にひくのが2mもの大きさの草鞋です。 場所:広島県尾道…

八幡東区の祇園原町を通る暗渠 福岡県北九州市八幡東区祇園原町

『北九州まちかど探検-八幡東区前田地区の史跡等-』を参照すると、八幡東区の祇園(ぎおん)という地区に暗渠が流れていることが紹介されています。暗渠の入口は、祇園原町(ぎおんばらまち)で、地点は以下の通りです。 場所:福岡県北九州市八幡東区祇園原…

長崎街道 小竹の龍徳屋跡 福岡県鞍手郡小竹町勝野

もともと無名だった集落だった小竹(こたけ)が、1713年の事件をきっかけに、一躍有名となりました。そして長崎街道の休憩所として栄えるようになりました。その事件が「竹藪騒動」と呼ばれるものです。鹿児島から江戸へ荷物を運んでいた薩摩藩の一行が、小…

久住川に架かる城原住吉橋 大分県竹田市下坂田

大正時代に架けられた美しい石橋です。 場所:大分県竹田市下坂田座標値:32.990643,131.334369 1924年(大正13年)2月に着工。完成直前に崩落したため完成まで約2年かかりました。「住吉橋」という銘がかろうじて親柱部分にみえます。 住吉橋の下には清流…

天満神社階段横に祀られる庚申塔 福岡県遠賀郡岡垣町海老津

天満神社の階段横に庚申塔が祀られています。 場所:福岡県遠賀郡岡垣町海老津 座標値:33.827474,130.614168 庚申塔の正面には「猿田彦神」と刻まれています。左右側面の文字はほとんど判読できません。そこで『岡垣町史』P.948を参照させていただきますと…

八木山川沿いの道路脇に祀られる庚申塔 福岡県宮若市宮田

八木山川沿いをはしる道路の脇に、庚申塔が祀られていました。 場所:福岡県宮若市宮田 座標値:33.7178368,130.6618488 正面に「庚申尊天」、裏側に「元禄五壬年建設 明治廿九年九月再建」と刻まれています。元禄五年は、西暦1692年と、比較的ふるい庚申塔…

皿倉橋 福岡県北九州市八幡東区花尾町

皿倉山から流れ落ちてくる小川に架かる石橋で、「皿倉橋」という古い橋があります。サイト『北九州まちかど探検』では”平野川の上流、皿倉霊園に通じる道に架かる皿倉橋は、大正12年1月の竣工で、八幡東区内で現存する橋としては一番古い橋です”と紹介されて…

貴船神社の境内に祀られる八基の庚申塔 福岡県鞍手郡小竹町勝野

長崎街道沿いにある貴船神社の鳥居そばに二基、境内に八基の庚申塔が祀られていました。二基の庚申塔については、前回の記事でご紹介しました。今回の記事では境内に集められている七基の庚申塔についてご紹介します。一カ所に集められているため、座標値も…

貴船神社の鳥居そばに祀られる二基の庚申塔 福岡県鞍手郡小竹町勝野

福岡県鞍手郡の小竹町に貴船神社があります。貴船神社境内に、たくさんの庚申塔が祀られていました。 鳥居のそばに二基、本殿そばに八基の庚申塔が祀られているようです。今回の記事では鳥居そばの二基の庚申塔をご紹介します。 二基の庚申塔は、近い場所に…

豊前国と筑前国との境を示す大谷国境石 福岡県嘉麻市上山田

豊前と筑前との国境を示すための国境石が嘉麻市(かまし)の上山田という地区に残っていました。この国境石は明治時代以降につくられたレプリカです。国道322号線沿いで「大谷口」という名前のバス停がそばに立っています。 場所:福岡県嘉麻市上山田 座標値…

古代文化公園に祀られる庚申塔 ③/③ 大分県豊後高田市田染真木

大分県豊後高田市の真木という地区に真木大堂(まきおおどう)があります。真木大堂のとなりに古代文化公園があり、ここに地域の文化財があつめられ展示されています。そのなかに、庚申塔が三基あります。今回は、三基の庚申塔のうち、最後の三基目をご紹介…