2022年8月22日に、山口県萩市にある須佐ホルンフェルスという珍しい地形を訪れました。ティラミスのような外見のめずらしい地形です。白と黒のコントラストが、こんなにはっきりとしている理由は、どうもその岩のできかたによるもののようです。
場所:山口県萩市須佐高山
座標地:34.647664,131.596270
どうしてこのような不思議な地形ができるのでしょう?須佐ホルンフェルスのできかたを、いろんなサイトで調べてみるのですが、「砂泥互層、須佐層群、火成岩体、高山はんれい岩、変成作用」など聞きなれない用語がならび、よく理解ができません。
ざっくりと解釈すると…「海の底にたまった泥や砂などが、溶岩の熱をうけて、その組成が変化したもの」が須佐ホルンフェルスということです。
簡単な図にすると以下のようになります。
もともと、海底に層状にたまっていた砂や泥に、溶岩が貫入してきました。溶岩の熱を受けて、砂や泥の成分が変化しました。パンをトースターで焼くと、パリパリサクサクになるように、砂や泥もパリパリになったのでしょう。そのパリパリの状態が、ドイツ語で「ホルンフェルス」と呼ばれるようです。
参照したサイト
石ころ鑑定のコツ|長野県デジタル地質図を活用した地学教材開発事業
中1地学【地層のでき方・堆積岩】 | 中学理科 ポイントまとめと整理
このようにできた地形が隆起してきて、海から顔を出しました。おそらく、海からくる波により、地形についていた余分なものが洗い流され、ホルンフェルスが明瞭に見られるようになったと考えられます。地形図Naviでこのあたりの地形を参照すると、須佐高山では、U字型に「砂岩泥岩互層」と呼ばれる地形がひろがっています。この「砂岩泥岩互層」の西端部である、海岸域に須佐ホルンフェルスが位置しています。草木や土などに覆われて見えませんが、内陸部にもこのようなカチカチの地形がひろがっているのでしょう。
駐車場からホルンフェルスの見える海岸までは、下の写真のような断崖の上を走る遊歩道を歩きます。遊歩道からの眺めもとても良いです。
遊歩道がおわり、海岸におりるまでの行程は、高低差が大きい場所があるため足をすべらせないよう注意します。
写真には、他の観光客のかたがたも写っているので、地形のおおきさがよくわかるのではないかと思います。