住宅街にぽつんと残される旧陸軍の「工兵第十二大隊」遺構。明治末から大正期につくられた演習施設と推察されていますが詳細は不明です。
場所:福岡県北九州市小倉南区南若園町
座標値:33.842699,130.886863
『北九州歴史散歩 豊前編(北九州市の文化財を守る会編)』P121によると、以下のような紹介がなされています。
・この隧道は鉱滓(こうさい)煉瓦積みである
・隧道上部に「工兵第十二大隊」と刻印されている
・北方(地名:きたかた)兵営に駐屯していた大隊の演習施設と予想される
・部隊歴史と隧道の形状から明治末~大正期の建築と予想される
この隧道をかたちづくる鉱滓煉瓦(こうさいれんが)というのはなんなのか調べてみると、製鉄のときにでる鉄の副産物が滓(かす)、またはスラグと呼ばれるようです参照。そのスラグを原料とした煉瓦で、この隧道はつくられたのですね。
地図をみてみると、この隧道はどこかにつながっているもの、というよりも、何かを保管していたトンネルのようなもののようです。