場所:福岡県鞍手郡鞍手町大字長谷
座標値:33.755204,130.681047
妙見社(みょうけんしゃ)は、六ヶ岳(むつがたけ)の麓、長谷(はせ)の地にひっそりとまつられています。県道475号線沿い、長谷登山口からほど近くに鎮座しており、初めて訪れる際も比較的見つけやすいと思います。駐車場はないため、参道脇の車一台が停められるスペースに駐車させていただくとよいと思います。
六ヶ岳は沢が枯れやすいそうですが、こちらの妙見社には「長谷の名水」として知られる「妙見の水」という水汲み場があります。湧き水が出ている場所には、汲みに来た人が使えるように、いくつかのバケツが用意されています。
妙見社は、妙見山への登山口にもなっており、木に掛けられた看板がそのことを示しています。足元には落ち葉が積もっています。コンクリート舗装されている道は苔むしており、雨後だと、滑りやすくなっています。
拝殿と主尊を祀る祠との間には小川がながれています。この小川には、鉄製の橋が架かっており、この橋を使って、向こう岸へと渡ることができます。そしてこの小川には、「お滝場」と名付けられた禊場が設けられています。しめ縄が張られた神聖な場所であることが示されています。小川の対岸には、かつて建物があったと思われる土台の一部が残っており、もしかしたら禊を行う人たちのための着替え場所だったのかもしれません。
小川を挟んだ向こう側の斜面には、数基の木製の祠が祀られています。奥に見える、一段高い場所に鎮座する祠が、主尊である妙見様が祀られていると考えられます。斜面に祀られる祠の中には、穏やかな表情の石仏が祀られています。
訪れたのは4月の下旬ですが、妙見社の周辺では、散策中に美しい野花を見かけることができました。淡い紫色の花びらと内側の鮮やかな模様が特徴的なシャガの花もみることができました。