場所:福岡県直方市下新入
座標値:33.756657,130.702733
劔神社の境内、本殿の左側に庚申塔が七基まつられていました。
右側の庚申塔から順番にご紹介してゆきます。
①援田彦太神
天明八戊申年
天明八年は西暦1788年。干支は、戊申(つちのえさる)です。
②謹請庚申尊璽
宝永三丙戌天□□新入
宝永三年は西暦1706年、干支は丙戌(ひのえいぬ)です。「謹請庚申尊璽」の「璽」は、おそらくこのように刻まれているのではないか、という推測です。この漢字は「じ」と読むようです。「璽」のもつ意味は、「印章」、特に「天子や天皇の印章」を意味します。さらに、日本では三種の神器の一つである八尺瓊曲玉(やさかにのまがたま)を指すこともあります。権威や神聖さ、そして依代(よりしろ)としての意味合いを持つ漢字のようです。よって、「謹請庚申尊璽」は、「謹んで庚申尊の尊い璽(霊威)をお招きいたします、そしてお祀りいたします」という意味をもつのでしょうか。
③(読み取れず)
④(読み取れず)
⑤謹請幸神尊璽
元禄五□年 二月吉日
元禄五年は西暦1692年、干支は壬申(みずのえさる)です。
⑥謹請庚申尊天
かすかに、「二」という文字がみえますが、肝心の元号を確認することができませんので建立年は不明です。
⑦謹請幸神尊天
下新入村住
元禄十一戊寅秊
元禄十一年は西暦1698年、干支は戊寅(つちのえとら)です。「秊」という漢字は「年」の異体字で「ねん」「とし」「とせ」「みのり」と読みます参照。