三基の石塔が、秋葉大権現お堂前にまつられています。右側二基が庚申塔です。いちばん左側の石塔は、二体の夫婦像が刻まれているようで、道祖神のようにみえます。
-------------------------
二基の庚申塔に向かって、左側の庚申塔からご紹介します。こちらの塔の風化ははげしく、青面金剛像がシルエットのように残っているのみです。
場所:大分県豊後高田市来縄
座標値:33.543747,131.449448
青面金剛様が邪鬼をふんでいるようにみえます。別の角度からみて写真のコントラストをあげると、その邪鬼をふむ青面金剛には火焔光背が確認できます。
さらに青面金剛の両脇には二童子がひかえ、かろうじて一羽の鶏のような姿がみえます。鶏の左となりに人型のシルエットがみえますが、像容がはっきりとしません。建立年の銘は確認できませんでした。
ここで、小林幸弘氏が著した『国東半島の庚申塔総覧』P.20の内容を引用させていただきます。
青面金剛刻像塔 98㎝
彫りがきわめて浅く青面金剛の尊容の細部が不詳。邪鬼らしきものを踏まえその下に二夜叉と一鶏が表されているが猿の姿はない。
-------------------------
今度は、二基の庚申塔のうち、右側の庚申塔をご紹介します。こちらの庚申塔は、比較的像容ははっきりとしています。
場所:大分県豊後高田市来縄
座標値:33.543742,131.449446
一面六臂(いちめんろっぴ)の青面金剛像に髪はなく、青面金剛の頭上には月雲がきざまれています。こちらの青面金剛も邪鬼をふんでいます。邪鬼の表情もかろうじてのこっており、薄い笑いをうかべているようにみえます。
邪鬼の下側には、三猿二鶏が確認できます。
庚申塔にむかって右側面をみてみます。「明和元年申十一月吉日」の銘がきざまれています。明和元年は西暦1764年です。
-------------------------
小林幸弘氏が運営されているホームページ『国東半島の庚申塔』でも、二基の庚申塔が紹介されています。
1基目の庚申塔
http://5884koshinto.my.coocan.jp/11takada/11037.html
2基目の庚申塔