場所:熊本県阿蘇郡南小国町赤馬場
地図:Google マップ
阿蘇郡の小国町を観光したときに見つけた庚申塔です。訪れた旅先で庚申塔はないか、探し回ることが習慣となっています。
熊本県で庚申塔を探したのは、これがはじめて。熊本県ではじめて見つけた庚申塔は文字塔でした。境内の入口すぐ左手側にコウシンさまは祀られていました。「庚申尊天」と刻まれています。
建立年月日は「天保??午」と刻まれていました。??の部分はコケに覆われて判読できませんでした。でも「??午」ということは、庚午、壬午、甲午、丙午、戊午の5パターンの組み合わせしかありません。そのなかで、天保の付く和暦は、天保5年だけ。つまり、1834年の建立年月日ということが予想されます。参照:和暦・西暦・早見表
だから「天保??午」の??に入る文字は、五甲で、「天保五甲午」と刻まれているんじゃないかと思います。甲午は「きのえうま」と呼ぶそうです。
庚申塔正面の足元には「頭主十五人」と刻まれ、庚申のグループは15名で、この方たちによって庚申講が開かれていたことがわかります。
この庚申塔がある地区は、「竹の熊上り地区」と呼ばれ、小国町のなかでいちばん美しい集落として認められたんだそうです。たしかに、そばに流れる小川は綺麗で、周囲の田園も集落も、美しい景色でした。人は少なく、ほっとする場所でした。