場所:福岡県築上郡築上町本庄
座標値:33.606203,130.982026
福岡県の築上郡に「旧藏内邸」という炭坑経営者の豪華な住宅があります。旧藏内邸に見学に行こうとしてネットで下調べをしていると、築上町歴史散歩ホームページというサイトに、本庄の大樟のことが紹介されていました。
「築上町 史跡ガイドブック」P.6を参照すると、日本の巨樹のランク付けがあり、「本庄の大樟」は全国のなかでも大きさが4位となるそうです。
ちなみにベスト3をご紹介すると…
1位 「蒲生の大クス」鹿児島県蒲生町
2位 「来の宮神社の大クス」静岡県熱海市
3位 「北金ヶ沢のイチョウ」青森県深浦町
…なのだそう。
このクスノキを見に行ってみようと思ったのは、多くの時間をかけて保全事業を行ったということを聞いたからです。クスノキの大部分が火事や老齢のために大部分が傷ついており、その修復に約6年間(平成21年から平成26年)もかかったそうです。そこまでして修復する樹とはどんな樹なのか、ひと目みてみたかったからです。
本庄の大楠は、大楠神社というその名の通りの神社の境内にありました。もともとクスノキがあって、その傍に神社が建てられたのかもしれません。
大楠神社駐車場に案内板がありましたが、そこに以下のような記述がありました。
宇佐八幡宮の神殿は880年、太政官符によって三十年に一度の式年遷宮(建替え)が決まり、一之殿の用材を切り出す杣山(そまやま)に築城郡伝法寺(本庄)が選ばれ、造営開始の前には御杣始祭がここ大楠のもとで行われた(参照:案内板)
つまり宇佐神宮の一之殿を建て替える際に、この本庄(ほんじょう)という地区から木材を切り出しました。その切り出し作業の前にお祭りが「本庄の大楠」の下で開催されたようです。そのお祭りの様子を描いた絵↓が、大楠神社に所蔵されているそうです。
880年に宇佐神宮の建て替えがあったということは、2018-880=1138…ということで、本庄の大楠は樹齢1100年以上あるということかもしれません。