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福岡県在住。九州北部を中心に史跡を巡っています。巡った場所は、各記事に座標値として載せています。座標値をGoogle MapやWEB版地理院地図の検索窓にコピペして検索すると、ピンポイントで場所が表示されます。参考にされてください。

平尾台周辺の地質 福岡県北九州市小倉南区

田川変成岩類は平尾台の南東側に分布し,いわゆる三郡変成岩類の一部とみなされる。

 

参照:PDF,北九州平尾台付近の地質一とくに平尾石灰岩層の地質構造について一

 

平尾台の南側に広がる灰色の箇所が、田川変成岩類で構成された地域で、泥質片岩や高P/T型広域変成岩で構成されていると地質図naviでは記録されています。この田川変成岩類はもともと、古生代にできた堆積岩で、のちの時代にマグマの熱により変成作用をうけたとされています。

 

参照:三郡変成岩 - Wikipedia

 

(田川変成岩類の)北東部および南西部の花閏岩類に接近した部分では,熱変質をうけてホルンフェルス化しているが,その範囲はせまい。 

 

 参照:PDF,北九州平尾台付近の地質一とくに平尾石灰岩層の地質構造について一

 

田川変成岩類は深成岩である花崗閃緑岩と接触する箇所では、マグマの高温でさらに変成が進むと考えられ、接触する場所ではホルンフェルス化がおきています。ホルンフェルスとは、深成岩が貫入するときに、周りにあった地層がマグマの高い熱のために再結晶し、緻密で硬い石に変わることです。

 

参照:ホルンフェルス - Wikipedia

溶岩の熱と、地下深くの圧力により岩石は変成します。さらに高温の溶岩で上図のように変成され、石質がパリパリになるようです。

 

 

ここで平尾台周辺の地質を、広い視点で見てみます▼

平尾台の西側には青緑色で示された泥岩の地域がひろがっています。さらに、平尾台の南側には泥質片岩の地域、北東側には花崗閃緑岩の地域がひろがっています。青緑色でしめされた泥岩は、熱による変成作用を受けていないと考えられます。いっぽう、青色や灰色でしめされている地域は片岩や大理石など熱による変成作用をうけた岩石がみられます。変成を受けた・受けないでわけると以下の図のようになると考えられます▼

参照:金沢大学 地球学コース,泥質片岩

参照:倉敷市立自然史博物館,結晶質石灰岩

 

変成作用をうけた岩石がある地域の周辺には、もともと地下深くの溶岩だった岩石である花崗閃緑岩(かこうせんりょくがん)の地域がひろがっています。この略図から以下のようなことが想像されます▼

変成作用をうけていない岩石がある地域には、地下からのマグマが触れなかったのだと想像されます。鱒渕ダム(ますぶちだむ)周辺にあたる地域が、この「変成作用をうけていない泥岩がある地域」となります。

 

しかし、この泥岩地域でも、花崗閃緑岩と隣り合う地域には、熱による変成作用を受けた岩石がみられます。「東谷砂岩粘板岩層」と呼ばれ、小森という地区の西側に縦長にみられるようです。

 

参照:PDF,北九州平尾台付近の地質一とくに平尾石灰岩層の地質構造について一,P.41

 

(平尾)台の北西方の東谷地域から小森の西側一帯の山地には,砂岩・粘板岩からなる累層が露出している。当地域ではこれを東谷砂岩粘板岩層とよぶ。この累層は砂岩および粘板岩の互層をなし,砂岩は一般に灰黒色細粒堅緻なものが多く,わずかに淡黄褐色を呈し中粒ないし粗粒砂岩がある。

 

参照:PDF,北九州平尾台付近の地質一とくに平尾石灰岩層の地質構造について一

東谷砂岩粘板岩層には、粘板岩というものが含まれています。粘板岩は高温・高圧を受け、変成作用によってできた岩石のことで、 別名「スレート」とも言います。 粘板岩は薄い板状に割れやすい性質をもっています。

 

参照:粘板岩 - Wikipedia

 

もしかしたら、東谷砂岩粘板岩層がある地域の、呼野大山祇神社(33.751647,130.858081)には、この粘板岩がつかわれた石垣などがみられるのかもしれません。