日々の”楽しい”をみつけるブログ

福岡県在住。九州北部を中心に史跡を巡っています。巡った場所は、各記事に座標値として載せています。座標値をGoogle MapやWEB版地理院地図の検索窓にコピペして検索すると、ピンポイントで場所が表示されます。参考にされてください。

砂岩でつくられた立派な石垣 長崎県壱岐市勝本町勝本浦

壱岐の島の北部、勝本町勝本浦という場所に立派な石垣が残されています。石垣をさらにくみあわせて、高台をつくりあげました。遠くを見張れるようにです。この高台は「旗揃舎(はたぞろいしゃ)物見台」と呼ばれます。1592年に豊臣秀吉が朝鮮を侵略しようとして、壱岐から出兵しました。そのときに築かれた物見台(ものみだい)といわれています。

 

参照:文禄・慶長の役 | 壱岐市勝本浦ご案内

場所:長崎県壱岐市勝本町勝本浦

座標値:33.855083,129.690049

物見台からみた景色

「旗揃舎(はたぞろいしゃ)物見台」の周辺には、家を囲う立派な石垣がつみあがっています。この石垣を眺めてみると、集落の中心部へいくほど、特徴的な岩石で石垣がつくられていることがわかります。

↓こちらがその特徴的な岩石です。

扁平な石で、その断面には細かく層がつくられています。まるでパイ生地のようです。石の表面は、ややざらついているような印象をうけます。

旗揃舎(はたぞろいしゃ)物見台石垣塀の近くにある「神功皇后の馬蹄石」もみてみます↓ 馬蹄石は、神功皇后が朝鮮出兵の際に乗った石とされています。

 

参照:壱岐市立一支国博物館 観光名所詳細情報

これらの岩は、玄武岩のような溶岩ではなく、なにかが層状に堆積してできあがった岩のようにみえます。堆積岩だと予想されます。

 

地質図naviをみてみます。このあたりは砂岩・泥岩交互層で構成されています。さらに『壱岐の地質(2)神田淳男』を参照すると、砂岩泥岩交互層のなかでも、砂岩で主に構成された地質であることが予想されます。

石垣や馬蹄石は砂岩を利用してつくられたものだということが予想されます。

神功皇后の馬蹄石 全景

勝本浦漁港

勝本浦 海辺

勝本浦 町並み

勝本浦 町並み