2018年の正月に、大分県玖珠町にある綾垣という地区を車ではしっていたとき、小さなお堂をみつけることができました。そのお堂のなかには↓下の写真のような仏像がまつられていました。
わたしは、この像を一見したとき水牛に乗った大威徳明王をおもいだしましたが、『イラストと図解でわかる 日本の仏像』を調べてみると獅子に乗った仏様がおられることを知り、大威徳明王ではないことがわかりました。
場所:大分県玖珠郡玖珠町大字綾垣
座標値:33.301150,131.140997
『イラストと図解でわかる 日本の仏像』P.98-99では獅子に乗った仏様は文殊菩薩であることが示されています。釈迦三尊では釈迦如来像にむかって右側に配置され、知恵をさずけてくれるご利益がある菩薩様ということです。
文殊菩薩単体では、恐れるものがなにもないという象徴の獅子にまたがっています。獅子に乗ることで「文殊の知恵があればおそれるものはない」という意味をあらわすそうです。
像の文殊菩薩のあたまのまわりには、どうも複数…みたところ5つの種字がえがかれているようです。
なにが描かれているのだろうと一部を調べてみると、大日如来や日光菩薩をあらわす「ア」という種字や孔雀明王をあらわす「マ」という種字がしめされているようです参照。
文殊菩薩は「マン」という種字ですが、その種字はみあたりませんでした。そもそも文殊菩薩自身が刻まれている像なので、種字ではしめされなかったのかもしれません。