日々の”楽しい”をみつけるブログ

福岡県在住。九州北部を中心に史跡を巡っています。巡った場所は、各記事に座標値として載せています。座標値をGoogle MapやWEB版地理院地図の検索窓にコピペして検索すると、ピンポイントで場所が表示されます。参考にされてください。

福岡市にある青面金剛像がきざまれる庚申塔 福岡県福岡市東区土井

id:osanpo04)様に、ブログのコメントで福岡市内に青面金剛像がきざまれた庚申塔があるという情報をいただき、行ってみました。福岡県では青面金剛や猿田彦大神などの像がきざまれる庚申塔をみつけることはまれです。庚申塔のほとんどが文字塔です。

 

id:osanpo04)様から教えていただいた場所は、福岡市東区にある天満宮境内です。天満宮は”JR九州 香椎線”の土井駅から東へ約170m地点にあります。とても駅に近く、住宅街のなかにひっそりと祀られている小さな神社です。

福岡市東区 天満宮

天満宮のまえの道路はけっこう車通りがおおく、道路を横切るときは注意を要します。鳥居をくぐって数段の石段をのぼりきると広場になっています。

福岡市東区土井 天満宮 境内

本殿にむかって左側に屋根付きのちいさな建物があり、そのなかに5基の石塔がまつられています。5基の石塔のうち中央の石塔が目的とする「青面金剛像がきざまれる庚申塔」でした。

福岡市東区土井 天満宮 庚申塔群


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 場所:福岡県福岡市東区土井 天満宮

座標値:33.635067,130.468039

 

↑かなり庚申塔表面が風化しており、青面金剛の像容は不明瞭となっています。みたところ青面金剛は三面四臂のようにみえます。体幹の前部分は複雑な凹凸がみえますが、”腕”というよりも衣類のようにみえます。

 

青面金剛像の足元にひかえるのは、しもぶくれの顔のかたちからニ猿のようにみえます。しかし見ざる言わざる聞かざるのような恰好はしていないので、ニ童子のようにもみえます。

 

庚申塔にむかって右側面には「正徳四甲午天十一月吉日」ときざまれています。「正徳4年」は1714年、そのときの干支は甲午(きのえうま)で、刻まれている文字と整合します。
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 (id:osanpo04)様。貴重な情報をいただきありがとうございます。


自分自身のブログ内で、福岡県における青面金剛像がきざまれる庚申塔をさがしてみると、過去に3基みつけていました。

 

福岡県では珍しい庚申塔 朝倉市 志波(しわ)の青面金剛像

 

福岡県で二体目を見つけた 青面金剛の彫られた庚申塔 遠賀郡岡垣町 

 

福岡県では珍しく像が刻まれた庚申塔 福岡県久留米市城南町 

 

今回の庚申塔で、福岡県内で出会った青面金剛像の庚申塔は4基目となりました。