福岡県中間市に十五社神社という神社があります。遠賀川を上流側から下流側を眺めると、左側を県道27号線が走っています。中間市地域の県道27号線を車で通ると、左手に十五社神社がみえてきます。
小さな神社なので県道沿いから、十五社神社境内は丸見えです。そのため、拝殿の後ろ側に数基の石塔が祀られていることのがよくわかります。これらの石塔のなかに庚申塔があるのではないかと、2017年の7月に、実際に十五社神社へいったことがありました。参照:十五社神社の庚申塔 福岡県中間市 - 日々の”楽しい”をみつけるブログ
神社境内の様子などは、この記事をご参照ください。今回の記事では、これら石塔のなかに、咳の病気を治すといわれる「タグリ石」についてご紹介したいと思います。この情報が記されていたのが「なかま」(中間市歴史民俗資料館 発行、安田賢史 編)P39です。
場所:福岡県中間市下大隈
この三角形の石が、この神社に祀られた由来が「なかま」に記されています。
下大隈の馬方が川で馬を洗っていると、カッパが馬を川底へ引き込もうとし、馬は驚いて川岸へ上がりました。カッパはこの時、馬方に捕まってしまい、三角石に座り、馬方に助けを乞いました。その三角石を十五社神社で祀ると、お参りに来た人のタグリ(咳)や百日ゼキが治りました。
十五社神社のそばを通っていると、秋ごろに立派な幟(のぼり)が立てられていることがあります。なにかのお祭りがあるのかな…と思っていたのですが、「なかま」P39に”10月の祭日の夜、五穀豊穣を感謝して神楽が奉納されます”と紹介されています。
「なかま」は平成12年に発行されており、比較的新しい資料です。現在も、もしかしたら、10月の祭日の夜に神楽が舞われているのかもしれません。下記のサイトを調べてみると、平成30年にも10月15日に十五社神社で神楽が舞われたことがわかります。
神楽について紹介されているサイト
『farcon』里神楽 十五社神社
http://farcon009.cocolog-nifty.com/blog/2015/10/post-e8b2.html
『日峯神社HP』 筑前御殿神楽とは