福岡県久留米市に田主丸(たぬしまる)という、果物の栽培が盛んなことで有名な地区があります。田主丸はもとより、久留米市全体がカッパを前面におしだした街のPRを行なっています。
どうして河童(かっぱ)なのか?気になり調べてみると、河童族であったり、九千坊(くせんぼう)という河童であったりと、河童に関する情報がぞくぞくとヒットします。九千坊という河童は、いったい何ものなのか?
九州最強の河童王といわれる九千坊(くせんぼう)は、筑後川(ちくごがわ)にすんでいたといわれます。この河童王の仲間が九千匹いたために九千坊と名付けられたのですが、もともとこのような物語は、北九州出身の火野葦平(ひのあしへい)氏によって形づくられたようです(参照:河童九千坊の総本山は田主丸 【久留米市田主丸町】)
1954年(昭和29年)に、田主丸をながれる筑後川上流で、夜明ダムが完成しました。ダム完成により、大分県日田市との船での物流が途絶えてしまい、それまでのにぎわいもなくなってしまいました。そんな矢先に、火野葦平と田主丸住人とが協力し、町おこしの一環として、1980年(昭和55年)頃、河童の物語を創っていったようです(参照:西日本新聞 2017/7/26)
----------------------------------
そんな田主丸の町を歩いていると、こんなインパクトの強い駅舎(JR九州 久大本線 田主丸駅)を見つけることができました。町を歩いていると、いきなりこんな建物がでてきたので驚きました。
この駅舎をみるのは、実は今回が2回目で、初対面のときは写真をとることができませんでした。ドーンと、そのまんま河童の駅舎に圧倒されて、カメラを向けるのが気恥ずかしかったからです。しかし今回は「写真を撮るぞ!」と意気込んで、田主丸駅まで来たので、しっかりと撮らせていただきました。
場所:福岡県久留米市田主丸町田主丸
座標値:33.3389653,130.6922379
田主丸駅は地方のちいさな駅ですが、ぼちぼちと人通りがあるために、一眼レフを取り出して撮るのは、やはり、小心者のわたしにはできませんでした。そのためコンパクトデジカメでこっそりと撮りました。
河童の顔がある建物のほうは、カフェになっているようです。わたしと子どもが、この田主丸駅を訪れたのが、ちょうど17時ごろ。カフェの営業時間は、どうも17時までのようで、ちょうど店じまいをしているさいちゅうでした。わたしたちが駅周辺を散策し、駅舎に足をはこんだときには、カフェは閉店していました。
改札口があるのは、河童の顔がある建物の、隣の平屋部分です。平屋部分には乗車券の自動販売機がひとつあり、改札口に駅員さんがひとりおられました。小さいながらも待合室があり、木製の長椅子が3脚おかれていました。
2019年7月6日(土)は、日中の気温が30度をこえ、17時をすぎても外を歩くと、じんわりと汗がにじんでくる暑さでした。子どもとわたしは、駅舎でしばし休憩をさせていただきました。木造の駅舎内は風がふきぬけ、とても涼しかったです。
駅周辺には、車止めポール代わりに河童の石像が歩道に立てられていました。
街路灯にも河童のイラストが描かれており、河童がかなり推されていることが感じられます。
耳納(みのう)山地を背景に、久大本線を走る電車を撮る↓ 田主丸の南側にはまるで屏風のように耳納山地がつらなっています。この山地は久留米市からずっと大分県日田市あたりまで続きます。
のちに、この山地のひとつである鷹取山へと車でのぼったのですが、耳納山地から南側は、ずっと山々がつらなっていました。地図で確認すると、熊本県の菊池市・阿蘇市まで続く深い深い山のようです。