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福岡県在住。各地の史跡巡りが好きで、九州北部を中心にNikon D750をメイン機として史跡を撮っています。詳しい撮影場所は各記事に座標値として載せていますので、座標値をGoogle MapやWEB版地理院地図の検索窓にコピペして検索すると、ピンポイントで撮影場所が表示されます。参考にされてください。

近くのトンネルから湧き水が引かれてくる駅 筑前岩屋駅

福岡県の北九州市小倉南区の城野駅から、大分県日田市の夜明駅へとつながる、JR九州の日田彦山線(ひたひこさんせん)。この日田彦山線のひとつの駅に、筑前岩屋駅があります。筑前岩屋駅は、めずらしく駅舎が岩でできており、さらに駅近くで湧水をくむことができます

 

場所:福岡県朝倉郡東峰村宝珠山

座標値:33.430728, 130.881281

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筑前岩屋駅は、福岡県と大分県の境に近い場所にある

↓こちらが、筑前岩屋駅をホーム側から眺めたものです。ホーム側からみると、正面に駅舎があり、左側に消防団の格納庫、右側には公衆トイレがあります。

正面の駅舎は外壁がガラスと岩でできています。屋根は数本の木製の柱で支えられています。この屋根は駅近所の岩屋神社(国指定重要文化財)を模したものといいます。『九州の鉄道おもしろ史』P431-432では、「駅舎が岩で作られている筑前岩屋駅」として紹介されており、この駅舎のつくりもとても珍しいものです。

日田彦山線は、添田駅(福岡県)から夜明駅(大分県)までの区間が、2017年の北部九州豪雨の影響で、2019年6月時点、不通となっています。そのため、ここ筑前岩屋駅にも列車は通りません。

 

しかし、列車がこないにもかかわらず、駅にはぽつりぽつりとではありますが、人が来られていました。このかたたちは何をするために、駅へ来ているのでしょう?

 

↓この写真奥に釈迦岳トンネルがありますが、このトンネルから湧く地下水を汲むために、今も人が訪れています。

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釈迦岳トンネルから湧水からしみだす

筑前岩屋駅の駅舎は1996年に造られたもので(参照)、駅舎の南南西25m付近に、湧き水を汲むための給水施設が建設されています。この給水施設は、トンネルを掘削するときに湧き出てきた地下水を引いてきたものです。

 

もともとこの地下水は、蒸気機関車が使用されていた時代に、蒸気機関車に給水するためのものでした。その湧水が、2008年に「平成の名水百選」に選ばれてから、訪れるひとたちが急増。マナーを守って湧水を汲んでもらうために、2009年12月から、有料の自動給水機へと施設が新しくなりました(参照:岩屋湧水・平成の名水百選)。

水の豊富な土地にふさわしく、駅舎が建てられている敷地内にも立派な岩で囲われた池がつくられています。残念ながら、2019年6月時点では池の水は除かれていました。

 

2017年の北部九州豪雨の際、筑前岩屋駅と釈迦岳トンネルとの間に、多量の土砂がおしよせてきました。そのときと思われる写真がこちらに掲載されています(参照:JR九州 日田彦山線にBRT、復旧会議で沿線に提案 - 毎日新聞)。現在もその爪痕を修復する作業が行われていましたが、線路は土砂に埋まったままでした。

 

 

参照した書籍

九州の鉄道おもしろ史