日々の”楽しい”をみつけるブログ

福岡県在住。九州北部を中心に史跡を巡っています。巡った場所は、各記事に座標値として載せています。座標値をGoogle MapやWEB版地理院地図の検索窓にコピペして検索すると、ピンポイントで場所が表示されます。参考にされてください。

富貴寺の珍しい石仏 奪衣婆(だつえば)石仏

大分県豊後高田市の富貴寺(ふきじ)。紅葉の名所でもありますが、こういう石仏も見どころのひとつです。こちらは、奪衣婆(だつえば)石仏です。


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富貴寺大堂を正面に見て、境内の左側に、十王石仏とともに祀られていました。奪衣婆とは、いったいどんな存在なのか、気になって調べてみました。

 

奪衣婆は三途の川のほとりにいるとされます。三途の川に来た亡者が、川の渡り賃を持っていないと、この奪衣婆が亡者の衣服をはぎ取るそうです。

 

衣類は、もうひとりの懸衣翁(けんえおう)という おじいさん鬼に渡され、衣領樹(えりょうじゅ)という大樹に懸けられます。

枝のしなり具合で、亡者の生前の罪 度合いが計られるのだそう。

 

その罪の度合いによって、どの地獄へいくのか決が決まるのでしょうか。

 

こういう石仏は、他の場所ではまだ見たことがありません。豊後高田市役所のホームページを見てみても...

 

市内における中世の奪衣婆石仏の作例は他にありません

 

...と、珍しいものだと思われます。

 

もうすぐ、富貴寺のイチョウのじゅうたんが見られる時期になります。↓こちらは2015年11月26日に撮った写真です。


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富貴寺では、だいたい毎年11月下旬に紅葉の見頃を迎えるようです。今年もいいタイミングで足を運べたらなあと思います。