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福岡県在住。九州北部を中心に史跡を巡っています。巡った場所は、各記事に座標値として載せています。座標値をGoogle MapやWEB版地理院地図の検索窓にコピペして検索すると、ピンポイントで場所が表示されます。参考にされてください。

どうして大清水神社には湧き水がでているのか? 福岡県北九州市小倉南区市丸

北九州市小倉南区を南北に通る国道322号線を、車ではしっていると、国道の東側に異様な光景をみることができます。

台地が、おわん型に削られ、削られた部分からはゴツゴツとした白い岩石がみえています。明らかに石灰岩で構成された台地であることがわかります。石灰の採掘場です。地形図上では小倉南区の「市丸」という名前の地区にあたります。

 

撮影場所:福岡県北九州市小倉南区市丸

座標値:33.765735,130.871165

 

この光景が広がる台地のすぐ西側、つまり台地のふもとにあたる場所に「大清水神社(おしょうずじんじゃ)」が鎮座します。

石灰採掘場の東側は、カルスト台地として全国的に有名な平尾台(ひらおだい)がひろがっています。採掘場は平尾台の西端にあたるのですね。

 

平尾台は”台”という言葉どおり台地状となっています。地質図naviを参照すると、台地の東西に活断層ではない、古い断層がはしっています。

 

平尾台の南側にある”竜ヶ鼻”という山を起点にV字型に平尾台を囲うようにして断層がはしっていることが確認できます。

断層活動についてあまり詳しくないので想像ですが、下の図のように、平尾台が押し出されるような形でもりあがった(隆起した)のかもしれません。参照:富山大学PDF『山はどのようにしてできるか?』P.4

大清水神社の境内南端部分には湧水がでている場所があり、珍しい神社です。どうしてこの場所に湧水がでるのか、周辺の地形から考えてみると、その理由がわかるように思えます。

 

大清水神社は、上記したV字型の断層の西側、北の端部分に位置しています。隆起した平尾台にしみこんだ雨水が地下水として流れてきて、その一部が台地の西端に位置する大清水神社から湧き出ていると考えられます。大清水神社がある場所は平尾台という巨大な”崖”の下にあたります。崖下から水がしみだしていると考えるとわかりやすいです。

大清水神社境内の湧水場所

湧水場所:福岡県北九州市小倉南区市丸

座標値:33.764118,130.871913

大清水神社の西、約200mの場所に東谷川という紫川水系の2級河川がながれています。この川の水が淀んでいる場所をみてみると、水の色がやや乳白色となっています。川の水に石灰分がまざっているのかもしれません。

 

川の西側約800mの場所には採掘場があり、頻繁にダンプカーが出入りしています。自然のままの石灰岩ではなく、採掘場で石灰がある程度粉砕されるため、川の水に溶けだしやすくなっている可能性があります。

 

 

平尾台を囲うようにV字型の断層がはしっていることがわかりました。断層を境界として、低くなっている側の場所には、他にも湧水があることが考えられます。地形図をみてみると、大清水神社や石灰採掘場より南側にある地域にも多くの溜池がみられます。もしかしたら、これらの地域にも湧水があるのかもしれません。