真玉(またま)寺にまつられる二基の庚申塔のうち、もう一基の庚申塔をご紹介します。前回の記事『真玉寺の境内にまつられる庚申塔①』のつづきです。
真玉寺の山門にむかって左側。下の写真のような石祠とともに笠つきの庚申塔がまつられています。
石塔表面の凸凹はすくなくなり、全体的に像容が薄くなっているような印象をうけます。主尊の青面金剛は、身体の前で合唱している一面六臂(いちめんろっぴ)であることは、比較的、はっきりとわかります。
場所:大分県豊後高田市西真玉
座標値:33.6016579,131.4755554
比較的、像容がわかりやすい青面金剛に対して、その両脇や足元にきざまれているらしい像は、もうほとんど判別ができません。ここで、小林幸弘氏が著した『国東半島の庚申塔総覧』P.46を参照、引用させていただきます。
青面金剛刻像塔 147㎝
青面金剛(1-6) 2猿 2鶏
寛保二壬戌天 十一月□□ 5人名:1742年
真玉寺の前にある二基のひとつ、軒唐破風付きの笠を載せた刻像塔。全体に彫りが浅く一部見づらい状態になっている。
青面金剛の両脇、足元には二猿二鶏がきざまれているのでしょう。庚申塔の両側にきざまれている建立年月の銘は確認しやすく、1742年11月の建立だということがわかります。
真玉寺には、庚申塔以外にも、国東半島らしい石造物がまつられているため、機会があればぼちぼちとご紹介します。