日々の”楽しい”をみつけるブログ

福岡県在住。九州北部を中心に史跡を巡っています。巡った場所は、各記事に座標値として載せています。座標値をGoogle MapやWEB版地理院地図の検索窓にコピペして検索すると、ピンポイントで場所が表示されます。参考にされてください。

北九州市 若松区の「えびす祭り」春季大祭 福岡県北九州市若松区浜町

福岡県北九州市若松区浜町という地区に「恵比須神社」があり、ここで毎年1月、4月、12月に「えびす祭り」が開かれています。2021年4月2日(金)~2021年4月4日(日)も例年のように祭りがひらかれていました(えびす祭りの開催日時の詳細は北九州市ホームページ-若松えびす祭-に掲載されています)

 

若松恵比須神社の場所:福岡県北九州市若松区浜町1丁目2-37

恵比須神社の地図:Google map

 

通常ならば200軒以上の出店がずらっとならんでいるのですが、2021年時点の状況下では4月2日時点、20軒ほどの出店しかみられませんでした。

 

それでも「おえべっさん」がひらかれているということが、とてもうれしく、ひさしぶりに心の高揚が感じられました。

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恵比須神社に着いたのは夜の7時ごろで、恵比須神社のとなりにある若松区役所の無料駐車場(Google map)はガラガラ。まだ何台も車がとめられる状況でした。若松区役所駐車場から恵比須神社までの道程は5分程度です。

 

例年の「おえべっさん」と比較して、お祭りの規模も小さく、こられている人たちの数も少なく、”こじんまり”としたお祭りという印象でした。地元のかたの「おえべっさん」についてのお話をうかがうと、感染がひろがっていない状況でも、昭和の時代に比べてずいぶんと「おえべっさん」の規模は小さくなったといいます。

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最盛期の「おえべっさん」を私はみたことがないので、感染がひろがる前の祭りのにぎやかさが、私にとっての「おえべっさん」として定着しています。参道はたくさんの人が行き交い、人にぶつからないように子どもの手を引いて歩くのがやっとという感じが「おえべっさん」です。

 

2021年4月2日の「おえべっさん」は、人はまばらで、それがやや寂しくもありました。

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恵比須神社本殿の参拝も、3組の参拝者を待つだけで、すんなりとお参りすることができました。参拝をすませたあとは、数少ない出店を散策し、子どもがほしがるチョコバナナとフルーツ飴を買いました。私が小学生のころは、フルーツ飴はリンゴ飴ときまっていましたが、今はキウイやパイン、マシュマロなどいろんな種類があります。子どもは見ため重視のようで、カラフルなマシュマロを購入しました。子どもはマシュマロ飴を一口たべてすぐに「いらない」ということで、結局、私がたべるはめとなりました。

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えびす祭りで、私が楽しみにしているのが、この「鯛提灯」です。夜、暗闇にうかぶ300燈の提灯が神社本殿や、周囲の樹々を照らす姿がとても幻想的です。

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 以下は、『北九州市史(民俗)』P.625-626に紹介されている若松恵比須神社の”おえべっさん”について、そのまま抜粋します。

 

若松区浜町一丁目の恵比須神社のえびす祭りは、「おえべっさん」と呼ばれて北九州市民から親しまれ、四月二日から四日までの三日間(秋は十二月二日から四日まで)にぎやかにくり広げられる。仲哀天皇の船が洞ノ海(くきのうみ)に入ろうとして止まって動かなくなったので、武内宿禰(たけのうちのすくね)が老漁師に船底にもぐって調べさせたところ、海底に光る石を見つけた。天皇は、その石をご神体としてまつるように言われ、土地の人々が恵比須大神としてまつったのが、恵比須神社の始まりと伝えられている。

 

恵比須神社は、漁の神、海運の神、商売繁盛の福の神として崇められ、今日でも北九州市民はもちろん、筑豊、豊前、福岡、下関方面から参拝客が訪れる。初日の二日は、午前七時ごろから御座があり、午前十時ごろから呼びものの御神幸が、七福神を先頭に行なわれる。二日目は、午前五時ごろから一番座がある。この座には、商売繁盛を願う人々が参加する。三日目の四日は、摂社(せっしゃ)の古宮祭が行なわれる。この摂社は高塔山公園内にある。現在んおような御神幸がはじまったのは、社伝によると元和十年(1624)からで、360年の伝承があると記されている。