北九州市門司区に大久保貯水池とよばれる、工業用水確保のための貯水池があります。
この貯水池は1925年(大正14年)、大日本製糖 株式会社が門司工場の工業用水確保のためにつくったものです参照。貯水池の西側には浄水器がとりつけられており、現在もこの浄水器は稼働して、工場へ水が運ばれていると考えられます。
この大久保貯水池周囲には散策路がぐるっと1周整備されていて、その散策路脇に1基の庚申塔をみつけることができました。
場所:福岡県北九州市門司区大字大里
座標値:33.901749,130.955451
庚申塔の正面には「猿田彦大神」と刻まれ、庚申塔にむかって左側面、裏面にはなにも刻まれていませんでした。
一方で右側面には「天」という文字が、1文字だけみえます。おそらく「天」の上側につくられた年月が刻まれていたのでしょうが、現在では石の表面が剥落しているようで、確認することができませんでした。
正面の「猿田彦大神」の文字に目をもどすと、左下のほうに「大久保中」という文字がみえます。
大久保という地区がふきんにあったのでしょう。現在では大久保貯水池ふきんは国土地理院地図上では「大字大里」となっています。もしかしたら小字として大久保という地名がこの場所にあったのかもしれません。