『北九州歴史散歩 豊前編(北九州市の文化財を守る会 編)』のP142に、飛行機のプロペラが奉納されている珍しい神社があるという情報が掲載されています。その神社は北九州市小倉南区にある西大野八幡神社です。
場所:福岡県北九州市小倉南区山本
座標値:33.798599,130.852253
このプロペラは拝殿の天井に掲げられています。拝殿の賽銭箱の右斜め上の天井です。
これは1925年(大正14年)に、河内一彦氏が操縦する「東風号(こちかぜごう)」についていたプロペラです。東風号に乗って、当時24歳だった河内氏は東京からシベリアを経てローマまで飛行したといいます。その総距離は17403㎞。総飛行時間は116時間21分でした。無線・レーダーのない時代ではとても過酷な飛行でした。
この過酷な飛行は「東風号」だけではなく、もう一機「初風号」という飛行機もともに達成されました。1機の飛行機には操縦士と機関士ひとりずつが乗り込んだので、合計4名でこの偉業を達成したといいます(参照:神社で配布されている情報紙「夢と情熱を翼に乗せて」)
どうして、ここ西大野八幡神社にプロペラが奉納されたのか?調べてみると、飛行士であった河内一彦氏のうまれが中谷村というところだったというのが理由です。中谷村は聞いたことがない村名ですが、どこなのでしょうか?
Wikipediaで調べてみると、”現在の福岡県北九州市東部にあたる、旧企救(きく)郡に存在した村”とあります参照。はっきりとはわかりませんが、中谷村は現在の「九州道 小倉南IC」ふきんに存在した村だと予想されます。