「おもしろ地名北九州事典」のP52を読んでいると、1944年…つまり昭和19年に、下関(山口県)と門司(福岡県)を結ぶ関門鉄道トンネルが開通してから、国鉄の関門連絡船のお客さんが激減した、という内容の記事が書かれていました。
関門連絡船…つまり関門海峡を行き来する渡し船が運航されていたのですね。「おもしろ地名北九州事典」では、1964年に関門連絡船は廃止されたと書かれています。
関門連絡船について昔の資料はないかネットで調べてみると、なんと現在も関門連絡船は運航しているとのことです。
どういうことでしょう?よくよく調べてみると、国有の連絡船と、民間の連絡船があるようです。日本国有鉄道が運営していた連絡船は1963年に廃止されましたが、民間の連絡船は現在も運営されているようです。
民間の連絡船は、関門汽船株式会社により運営されています(参照:関門汽船 - Wikipedia)サイト「関門連絡船 – 関門汽船株式会社」に、連絡船の航路が示されています。
門司港と、唐戸までの往復で運航されているのですね。同サイトの時刻表を見てみると、1時間に3本と結構な頻度で行き来しています。
唐戸市場の様子
関門橋(かんもんきょう)や、関門トンネルができて、車や列車により本州と九州との行き来ができるようになっても、連絡船はしっかりと残っていたとは知りませんでした。
ちなみに、関門連絡汽船の門司港側の乗り場は、門司港桟橋(マリンゲートもじ)と、門司港レトロ内桟橋と、2つあるようです。下関(しものせき)側の乗り場は、下関唐戸1号桟橋の1か所だけのようです。
以前、撮っていた写真に偶然写っていましたが、おそらく↓これが下関側の乗り場と連絡船と思われます。
どういう方たちが、この連絡船を利用するのか想像してみると、唐戸市場(山口県)と門司港レトロ(福岡県)というふたつの大きな観光地を、直接行き来したい場合、連絡船を使うと便利なんだろうな…と考えられました。
各地の地元情報が載っている書籍を読んでいると、意外な発見をすることがあり、おもしろいですね。
参照した書籍