福岡県飯塚市の鯰田(なまずた)という地区に、皇祖神社(こうそじんじゃ)が鎮座します。
皇祖神社の境内に、複数の庚申塔がまつられていました。文字がみえなくなっているものが一部あり、庚申塔と判断できない石塔もあります。判断できない石塔もふくめて、境内に祀られている石塔群を記載してみたいと思います。今回、ご紹介する石塔は7基です。
場所:福岡県飯塚市鯰田
石塔群と神社本殿の、おおよその位置関係を示すと、以下のようになります。
①→⑦まで順番にご紹介します。まず①~⑤です。鳥居をくぐって、すぐ右側にまつられている庚申塔群です。
①猿田彦大神、という文字のみが確認できます▼
②「猿」らしき文字が、かろうじて確認できます。他の文字は見えません▼
③石塔正面の文字は風化してみえなくなっています▼ この石塔の左右には猿田彦大神の庚申塔と、庚申の文字が刻まれている庚申塔がまつられているので、状況から考えると、こちらの石塔も庚申塔なのではないかと予想されます。
石塔裏の下側に石塔を建てた講中の名前が刻まれているようです。
④庚申、という文字のみが刻まれています。側面・裏側には文字は確認できませんでした▼
⑤「□□□尊天」という文字が確認できますが、風化がはげしく何の神様なのか判読できません。
刻まれている文字をそのまま書き出してみます▼が、もとの文字を想像することができませんでした。
次は、⑥と⑦の石塔をご紹介します。⑥のすぐ背後に⑦の石塔が隠されるようにして祀られています。
⑥「庚申」という文字のみが確認できます▼
⑦表面が剥離しており、文字は確認できませんでした。
7基の石塔群のうち、確実に庚申塔であると確認できたのは、①猿田彦大神、④庚申、⑥庚申、と刻まれた3基のみでした。