日々の”楽しい”をみつけるブログ

福岡県在住。九州北部を中心に史跡を巡っています。巡った場所は、各記事に座標値として載せています。座標値をGoogle MapやWEB版地理院地図の検索窓にコピペして検索すると、ピンポイントで場所が表示されます。参考にされてください。

大行事神社の境内にまつられる4基の庚申塔群 福岡県飯塚市鯰田

飯塚市(いいづかし)鯰田(なまずた)という地区に、大行事神社があります。この境内に4基の、おそらく庚申塔とおもわれる石塔がまつられていました。

 

場所:福岡県飯塚市鯰田

座標値:33.668240,130.701100

 

 

 



 

一番右側の庚申塔らしき石塔ですが、文字が風化して、みえなくなっています▼

庚申塔にむかって右側面に、元文五庚申年、□月十四日と刻まれています。元文五年は西暦1740年、干支は庚申(かのえさる)です。

左側面には、甲子(きのえね)十一月再興、と刻まれています。

 

右から2番目の庚申塔には、猿田彦大神とのみ刻まれています。造立年月は確認できませんでした▼

 

 

右から3番目の庚申塔らしき石塔にも文字は確認できませんでした▼

 

 

右から4番目…つまりいちばん左側の、小さめの庚申塔には、猿田彦、とだけ刻まれています。

裏側には、天明、という文字がかろうじて読み取れます。しかし何年であるかは確認できません。天明年間は1781年~1789年の9年間です。

 

大行事神社が鎮座する地域は、遠賀川のすぐそばで、川からながれてくる堆積物により地質が主に構成されています。またすぐ南側には砂岩・泥岩で構成されている地域が一部ひろがっています。

 

参照:地質図navi

 

大行事神社の境内にまつられる4基の庚申塔は、おそらく砂岩で1700年代に造立されたものなのではないかと想像されます。砂岩であるために、その大部分が剥落して文字がみえづらくなっていると考えられます。