国東半島、国見町の岐部(きべ)という地区に松林寺(しょうりんじ)というお寺があります。この境内に庚申塔が二基まつられていました。もう一基、庚申塔らしき石塔もありますが、庚申塔という確証がもてません。その石塔もあわせて三基ご紹介します。
今回の記事では、三基目、さいごの庚申塔をご紹介します。しかし今回の石塔は庚申塔らしきものです。庚申塔として通常の形態をもっていないためです。
場所:大分県国東市国見町岐部
座標値:33.645942,131.625384
大きな自然石に四角の枠が彫られ、そのなかに三体の僧侶らしき像だけが刻まれています。各人物は結跏趺坐(けっかふざ)をして、両手を胸の前で合わせているように見えます。はじめ見たとき、わたしは、お地蔵様が刻まれている塔だと感じ、庚申塔ではないと考えていました。
小林幸宏氏の著した『国東半島の庚申塔総覧』P.296に、こちらの石塔も紹介されています。
自然石に三体の像が刻まれていて、地元では庚申塔とされているようだが定かではない。他に梵字種子や文字は刻まれていない。
地元では庚申塔としてまつられているようです。他の庚申塔とは形態がとても異なり、不思議な塔です。