日々の”楽しい”をみつけるブログ

福岡県在住。九州北部を中心に史跡を巡っています。巡った場所は、各記事に座標値として載せています。座標値をGoogle MapやWEB版地理院地図の検索窓にコピペして検索すると、ピンポイントで場所が表示されます。参考にされてください。

法正寺貴船神社の境内に祀られる三基の庚申塔(2/3) 福岡県京都郡苅田町法正寺

法正寺貴船神社の本殿にむかって右側に二基の庚申塔がまつられていました。また貴船神社の北側へすこしはなれた場所に一基の庚申塔がまつられていました。

今回ご紹介するのは境内の二基のうちの一基です。前回ご紹介した庚申塔は、猿田彦大神と刻まれたものでした。今回は、「庚申思門」と刻まれた庚申塔です。

場所:福岡県京都郡苅田町法正寺

座標値:33.749971,130.923956

 

庚申思門とだけ刻まれており、その他、建立年などの銘は確認できませんでした。

 

「庚申思門」という文字は、はじめてみるケースです。思門とはどのような意味がこめられた文字なのでしょう?

 

カタレル名前辞典を参照すると、「思」という文字は「他人を思いやる」「何事も、きちんと考えて行動する」「心配する」「考える」という意味あいが込められているようです。

 

「門」という文字は「新しい人生の門出を出発する」、「いいスタートをきって、邁進する」「何かに挑戦する」「師から教えを乞う」などの意味が込められているようです。

 

「思門」と、文字を組み合わすことで”先祖を思い、教えを守り災難を避ける”という意味をもつのでしょうか。庚申の日に、庚申講を開き、その席で先祖を思い談笑しながら夜を明かす。そうすることで、体の中にいる三尸(さんし)という虫が、天帝のもとへ、人の悪行を報告にいくことを防止した…つまり災難を予防した…ということかもしれません。