『地球の中身』(廣瀬敬)P.54,55に、地表でみられる岩石の大部分は、もとをたどればマグマからできたもの、ということが解説されています。
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地球の表層を覆う「地殻」。地殻を構成する岩石は、もともとはマグマ。河口に堆積している砂や泥も、もともとはマグマからできたもの。大昔、マグマが固まってできた岩(火成岩)が地上に出てきて、風雨により風化・浸食された。火成岩が浸食されてできた泥や砂が、河口などに堆積。堆積した泥・砂が、また長い時間をかけて圧縮されて岩となった(泥岩・砂岩などの堆積岩)。
この堆積岩(泥岩・砂岩)が、高い温度や圧力により、その性質が変わってしまうことがある。岩石の構成成分が、このように化学変化をうけることを変成作用という。泥岩砂岩が高温により変成作用をうけたものの一例がホルンフェルス。
山口県の「須佐ホルンフェルス」
参照:倉敷市立自然史博物館.接触変成岩
変成作用を受けていない泥岩・砂岩の層もある。泥岩・砂岩の層が、横方向や斜め方向へまげられてはいるものの、岩石の性質が変えられるほどの圧力や熱が加わっていないもの。その一例が波食棚。波の力で削られやすい泥岩、削られにくい砂岩が交互に積み重なっている地層。
参照:Wikipedia.褶曲
参照:日本地質学会.鬼の洗濯板
宮崎県の「鬼の洗濯板」
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須佐ホルンフェルスも、鬼の洗濯板も、みかけはちがう岩石のように見えますが、もとをたどれば、大昔にマグマからできた火成岩であったことがわかりました。