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福岡県在住。各地の史跡巡りが好きで、九州北部を中心にNikon D750をメイン機として史跡を撮っています。詳しい撮影場所は各記事に座標値として載せていますので、座標値をGoogle MapやWEB版地理院地図の検索窓にコピペして検索すると、ピンポイントで撮影場所が表示されます。参考にされてください。

炭坑による鉱害で一時よごれた西川ふきんを散策する 福岡県鞍手郡鞍手町室木

福岡県を流れる遠賀川(おんががわ)の支流である西川は、鞍手郡鞍手町の室木(むろき)という地区で始まり、遠賀川の河口堰ふきん(座標値:33.890403,130.673018)で、遠賀川に合流しています。合流地点は遠賀郡の祇園町ふきんです。西川の全長は約16.5㎞です。

 

遠賀川(香月靖晴著)』P.65-66、P79-80に、西川のことが紹介されています。これによると、西川の上流域には炭坑があり、その排水により泥土がたまったり、鉄が混じったりして、農業用水として使用できなくなっていたとのことです。 

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西川(鞍手町木月ふきん)

たまった泥土を、どうにかして取り除きたいと地域住民は考え、泥を取り除く専用船を二隻まねいたそうです。しかし専用船の効果はとぼしく、なかなか西川に溜まった泥土はとりのぞけませんでした。1931年、昭和6年のことです。

 

住民の西川改善運動は続き、1933年から改修工事がはじまりました。西川下流地点から、さかのぼること約8㎞地点にある「虫生津(むしょうづ)橋」までの、西川改修工事が、1944年(昭和19年)までに完了しました。

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虫生津橋より約1㎞下流地点の西川護岸

下の水門は「高屋排水機構」で、設置されている場所は遠賀町花園という地区です(座標値:33.835478,130.665466)。この排水機構から流れ出る川は、現在、地元のかたには「蓮角(れんがく)川」と呼ばれているそうで、大雨がふったとき、西川から水が逆流しやすく、昔、排水機構がなかったときは水害がおきていました。この排水機構は、蓮角川の水を揚水(ようすい)する目的でつくられています(参照:『遠賀川(香月靖晴著)』P.80)。

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遠賀郡花園にある高屋排水機構

 ↓下の写真は西川の比較的上流域、鞍手郡鞍手町木月という地区ふきんです。西川は流れがゆっくりで、砂が川底にたまりやすい特徴があります。そのため、砂洲ができやすく、砂州にコモやヨシが生えやすい傾向にあります。

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西川(古月小学校ふきん)

 川の様子をみてみると、現在でもその傾向はあるように感じます。泥土が川岸に溜まり、そこにたくさんの植物が生え、西川の下流域とはちがった様相を呈しています。昔は、流域の農民が、川の泥土を取り除く工事に、たびたび駆り出されていました(参照:『遠賀川(香月靖晴著)』P.66)。

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 地方の小さな川ですが、その歴史をたどって歩いてみると、住民の生活の一端がみえてくるようです。