青空に映える「損ヶ熊(そんがくま)古墳」です。Google mapで宮若市近辺の古墳をさがしているときに見つけました。マップに「古墳」は掲載されてはいるものの、その多くは野山にうもれてしまっており、損ヶ熊古墳のようにきれいな形の古墳をみつけるのには骨がおれることだとわかりました。
損ヶ熊古墳は西暦500年末から600年初頭につくられたとされます。宮若市内の古墳で装飾古墳なのは、この損ヶ熊古墳と竹原古墳です。
場所:福岡県宮若市原田
座標値:33.729142,130.637696
損ヶ熊古墳の奥壁には、↑上の写真のような「封鎖・閉鎖」を意味する格子状の幾何学模様が描かれています(参照:案内板)。
↓こちらは石室の平面図と断面図です。
この入り口の向こう側に、羨道(えんどう)→前室→玄室と続き、玄室の奥壁に格子状の幾何学模様が描かれているのですね。
損ヶ熊古墳周辺には他に12基の古墳があるということです。
それら古墳群の一部を形成していたといわれる石が、草むらのなかにころがっていました。案内板によると、”損ヶ熊2号・3号墳の石室を形成していた石材の一部”ということです。
現在では↑上の写真の墳丘以外は、墳丘らしいものはみあたりませんでした。周囲は田んぼと草原となっています。平成5~7年度の調査後に、古墳は解体されたということです。
古墳周囲は膝高ほどの雑草が多い、草をかきわけながら墳丘まですすんでいくという感じでした。駐車場はないために、付近の農道に車を停めさせていただきました。