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福岡県在住。九州北部を中心に史跡を巡っています。巡った場所は、各記事に座標値として載せています。座標値をGoogle MapやWEB版地理院地図の検索窓にコピペして検索すると、ピンポイントで場所が表示されます。参考にされてください。

精霊をしずめるために祀られる千手観世音菩薩 福岡県直方市頓野

福岡県にある山で、標高でランキングを調べてみると…

1位 釈迦岳(八女市)1230m

2位 御前岳(八女市)1209m

3位 英彦山(田川郡)1199m

…と上位三山があります。標高のメートル数としては、ほとんど近位差で、数十メートル刻みでランキングされています(参照)。

 

北九州市、直方市、田川郡にまたがる福智山(ふくちさん)は、北九州域ではいちばん高い山で、900.6mの標高です。北九州で一番高い山とはいっても、福岡県内のランキングでは10位ランキング外となっています。

 

福智山は、北九州域でみると最南端に位置します。福智山の西側には遠賀川が流れていて、その流域は平野が川沿いに縦長にのびています。だから、福智山からはるか遠くはなれた北九州の北部からでも、遠賀川沿いであれば、福智山を眺めることができます。

福智山の西側にある直方市から福智山を眺める↑ 福智山頂は写真の右奥の一番たかいポイントです。

 

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そんな福智山山頂から、直線距離にして西側1.4㎞ほどの場所に鷹取山(たかとりやま;633m)があります。この鷹取山山頂には、むかし、お城が築かれていたといいます。鷹取城(たかとりじょう)と呼ばれたそのお城は、平安時代に築かれたといわれます(参照)。平安時代は794年から1185年とされているので、時代幅が広く、具体的に何年に築城かはわかりません。

はじめの築城(西暦1000年前後)以降、1333年に再築城。1542年に大軍に攻められ落城したとされます。その後は、城主が点々と変わり、江戸時代の1615年にだされた一国一城令により廃城となったそうです。

 

今回、この鷹取山をご紹介したのは、鷹取山ふもとの内ヶ磯ダムほとりにある千手観音堂をご紹介したかったからです。

↓こちらがその千手観音堂です。千手観世音菩薩が本尊として、地蔵菩薩とともに祀られています。

場所:福岡県直方市頓野

座標値:33.75441,130.7757169

 

これら菩薩様を祀っているのは、鷹取城の攻防戦で亡くなった武将たちの精霊をしずめるためと、内ヶ磯ダムをつくるときそこにあった家々の精霊を弔うためとされています(参照:案内板)。残念ながら、お堂のなかに祀られている菩薩様を拝観することはできまんでした。

↓なんの樹なのでしょう?御堂のすぐそばには、独特の形をした樹が、お堂を守るように生えており、お堂の横には二基の祠が祀られていました。