- 国東半島をはじめ、大分県各地に仏教文化が栄えたこと
- 阿蘇の溶結凝灰岩など、やわらかい岩盤が露出していたこと
この二つが主な要因と考えられています。
石仏のなかでも特に大分県に多いのは「磨崖仏(まがいぶつ)」。これは”岩盤などに直接彫られた仏像”です。磨崖仏は県内で約400体あり、全国の8割をしめるそうです。
↓鍋山磨崖仏(なべやままがいぶつ)
県内で特に有名なのが、国宝にも指定されている臼杵石仏(うすきせきぶつ)です。
↓古園石仏中尊「大日如来像」
臼杵石仏は大分県の南側、臼杵市深田という場所にあります。美しさや、その規模から日本を代表する磨崖仏として知られています。
そしてこちら↓は国東半島で最も有名な「熊野磨崖仏(くまのまがいぶつ)」
国東半島に来られたら、ぜひ一度は観ておきたい芸術品です。「これでもかっ!」というほどの山奥にあります。駐車場から険しい石段を15分ほどかけて登るので、夏にはタオルをお忘れなく。
↓熊野磨崖仏の不動明王。高さ8mにもおよびます。不動明王にはめずらしく、憤怒の形相というよりは、微笑んでいるような表情をうかべています。
↓こちらは大日如来像。高さ7m。
その他にも、県道などを車で走っていると…
↑こんな感じで、案内看板をぽつぽつと発見することができます。
このような磨崖仏は、国や県の文化財指定を受けていますが、そのほとんどが造られた年が記銘されていません。だから、その表現方式から造られた年を推定するしかないそうです。
↓楢本磨崖仏
その結果、ほとんどの磨崖仏が、平安時代後半に造られたと推定されています。
↓楢本磨崖仏
たくさんある磨崖仏をめぐることが好きなのですが、聞くところによると、なかにはバチがあたるとかで、写真には撮ってはいけない磨崖仏もあるそうです。軽率に撮らないよう注意しないといけませんね。
↓楢本磨崖仏
↓楢本磨崖仏
↓楢本磨崖仏
↓楢本磨崖仏
こういった石仏以外に大分県の見どころは、その特異な地形だと思います。やわらかい岩石が多いので、地形が雨に浸食されやすく…
↑こんな感じの地形が、随所でみられます(大分県豊後高田市 三宮の景)。中国の桂林みたいですね。
↓大分県豊後高田市香々地(かかじ) 夷耶馬(えびすやば)
観光名所以外にも、大分県にはたくさん魅力的な場所や文化がありますよ。