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福岡県在住。九州北部を中心に史跡を巡っています。巡った場所は、各記事に座標値として載せています。座標値をGoogle MapやWEB版地理院地図の検索窓にコピペして検索すると、ピンポイントで場所が表示されます。参考にされてください。

佐良浜のカミと拝所『治癒と物語』 沖縄県宮古島市伊良部

『治癒と物語』に、沖縄県宮古島市の伊良部島にある御嶽(うたき)が紹介されています。場所は、伊良部(いらぶ) 佐良浜(さらはま)という地区です。

 

伊良部は以下の7つの行政区でできています。

 

①伊良部、②長浜、③佐和田、④国仲、⑤仲地、⑥前里添、⑦池間添

 

⑥前里添(まえさとそえ)、⑦池間添(いけまそえ)をあわせて、通称 佐良浜(さらはま)と呼びます。




佐良浜の人たちにとっての「カミ」が祀られている場所が拝所で、「ムイ」と呼ばれます。「ムイ」というのはいくつかの拝所のことを指すそうで…

 

・村の祭祀でツカサ(司)たちがまわって祭祀を行う拝所

・村落の一定年齢の女性たちが参加する祭祀であるユウクイのときに回る拝所

・各地のサト(里のこと?)の拝所

 

参照:『治癒と物語』P.59

 

ユウクイ(ユークイ)とは、島の豊饒を祈願する行事のことで、島に住む人たちのために、ツカサンマと呼ばれる女性たちがおこないます。ツカサンマというのは「司母」と書き、神女のことを指します。

 

琉球新報の2022年2月4日の記事で、ひさしぶりにツカサンマが選ばれたということが紹介されています。

 

【宮古島】宮古島市平良の池間島で島の神事をつかさどるツカサンマ(司母)が6年ぶりに誕生した。旧正月の1日、島のウハルズ御嶽で新旧ツカサンマによる引き継ぎニガイ(願い)と正月ニガイが執り行われた。ツカサンマらは厳かな雰囲気の中、新しいツカサンマの誕生を神に報告し、島の1年の平安や豊漁、豊作を願った。参照:https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1465698.html

 

 

 

ユークイは「世乞」と書くようです。ユークイの『ユ』とは世、豊年、豊饒、豊作、富を意味し、『クイ』とはクウで乞うという意味があります。

 

YouTubeでユウクイの様子が紹介されています。

参照:https://www.youtube.com/watch?v=cHh2ju8wUl8&ab_channel=2raloo

www.youtube.com

 

参照:コトバンク.ユークイ(世乞)

 

 

『治癒と物語』P.59‐60に、ユウクイでまわる拝所があげられています。たくさんの番号が記載されていますが、①‐⑧がユウクイでまわる拝所です。参照:『治癒と物語』P.61

 

 

①ウハルズウタキ(大王御嶽)
大主神社、ナナムイともいう。池間島からの分祀。



場所:沖縄県宮古島市伊良部

座標値:24.843958,125.211506

 

②ウイラニイ
ユウ(豊かさ、富)の女神。

 

③ナップアニイ
リューキューの女神。

 

④ウジャアキニイ
酒の神、陽気な神という。

 

⑤ナカマニイ(仲間御嶽)
ウブユーニー(大世根)の神。航海安全の神。

 

⑥ニカムラヒヤズ
安産の神。二ヵ村御嶽。

 

⑦アカマミー
赤豆の神。豆を豊かに実らせてもらうよう祈願する。

 


⑧タウチュー
本土から来た神。学問の神。遭難者を葬ったという。

 

 

参照:PDF.宮古島佐良浜の年中祭祀-祭祀と供物(試論)

参照:PDF.沖縄県多良間島における伝統的社会システムの実態と変容に関する総合的研究

参照:PDF.沖縄の祭祀とシャーマニズムについての覚書