先日、山口県の庚申塔めぐりをした際、こちら「岩谷 十三仏」に立ち寄りました。岩谷 十三仏の存在を知ったのは、烏山民俗資料館(山口県下関市豊浦町大字川棚5180)でいただいた無料の「赤間関街道 北浦道筋 ルートマップ」。
そのマップに街道や庚申塔の場所が紹介されており、岩谷 十三仏も紹介されていました。
座標値:34.175924,130.969911
周りは↓ご覧の通り深い自然に囲まれたのんびりとした場所。県道262号線からは山のほうへグッと入り込んでいます。十三仏のあるところは農道の終点あたり。十三仏へ来る目的がなければ地元のかたしか来ないような場所のようです。
十三仏が祀られる岩でゴツゴツの広場手前には、車が数台停められるスペースがあります。そのスペースからこちら↓の入口まで徒歩で移動します。入口には「狗留孫山霊場 八十八箇所 第四十五番札所」の銘が刻まれた石。狗留孫山は「くるそんざん」と読み、この十三仏から北へ直線距離5㎞ほど行った場所にある山のようです。
この山にある修禅寺(しゅぜんじ)というお寺が八十八箇所を管理しているようです。
話を元に戻して「十三仏」。豊浦町大字川棚の十三仏の由来が案内看板に記されていました。
その看板によると、その昔この地に大河内吉隆がある巻物を残したそうで、その巻物に記されている舞を熊野神社に奉納したら大雨が降り大干ばつから農民を救ってくれた…という言い伝えがあるのだそう。
その大河内吉隆へのお礼と供養のために、こちらの十三仏を祀ったとされます。
十三仏は…
・不動明王
・釈迦如来
・文殊菩薩
・普賢菩薩
・地蔵菩薩
・弥勒菩薩
・薬師如来
・観世音菩薩
・勢至菩薩
・阿閦如来(あしゅくにょらい)
・大日如来
…がおられ、初七日から三十三回忌までの計13回の追善供養をつかさどる仏さまなのだそう(参照)。