「福岡県の庚申塔」というキーワードでググってみると、福津郷土史会がつくられた「福岡県福津市庚申塔マップ」というものに出会えました。これはすごい!
スマホでもみられるので、これを活用しながら庚申塔めぐりができますね。便利なものをつくってくれてありがたいです。各マークをタップすると、スマホで各庚申塔までのナビも可能です。
それにしても、福岡県にもこんなにたくさんの庚申塔が祀られているんですね。福津市のGoogleマップに登録されている庚申塔だけでも77個もあります。
そのうちのひとつに、今回は行ってみました。
八並 購買店付近の庚申堂:福岡県福津市八並595
現在地から八並の庚申塔:Google Maps
福津市の八並という地区を走る県道530号線。八並公民館付近の十字路を東へ200mほど進みます。上の写真が、進んでいる景色。かろうじて車が離合できる農道を行きます。
左手に納骨堂らしき建物が見えます↓。
道なりに進んでいくと、正面に大きな樹が。この大きな樹の下に、庚申塔が祀られているお堂がみえてきます。
お堂脇には、車が駐車できるスペースがあるので、ここに駐車させてもらいました。
↓めあてのコウシンさまは、のっぺりとした石のようです。庚申塔自体は自然にある石をそのまま利用したもののように見えます。表面にはなにも刻まれていないようにも見えますが、「庚申尊天」と刻まれていました。こちらのサイトによると、お堂は平成25年に建て替えられたんだそう。新しい印象を受けますね。同サイトによると、庚申塔が祀られるお堂があるのも、庚申塔のお祭りがあるのも、この八並地区だけなんだそうですよ。
文字の消えかげんとか、石表面の浸食ぐあいからみると、もしかしたら以前はお堂のなかじゃなくて屋外にさらされていたのかもしれませんね。それがのちに、お堂がたてられ、再度大事に祀られるようになってのかも。
↓お堂の暖簾には、平成25年6月吉日 占部善鹿 88歳の文字が書かれています。
お堂を建て替えたり、祭りが継続していたりと、この地区ではまだまだ庚申塔に関する伝統がしっかり受け継がれていくのでしょう。珍しいですね。
庚申堂周囲はのどかな田園風景がひろがっています。庚申堂ちかくには二体のお地蔵様。お地蔵様のかぶっている赤い帽子も、新しい印象をうけます。信仰深いかたが、定期的に取り換えておられるようです。
今回、この庚申塔以外にも数か所周ってみたのですが、どのコウシンさまも、ほったらかしにされている感じは受けませんでした。だいたい、コウシンさまの周りは綺麗に掃除をされたり、綺麗なしめ縄がかけられてたり、お賽銭がおかれていたり、と大事にされていました。
福津のかたがたには、このような文化が心のなかまでしっかりと根付いているように思えます。他のコウシンさまを巡るのも楽しみです。