福岡県宗像市に鐘崎(かねざき)という地区があります。織幡(おりはた)神社は鐘崎の鐘ノ岬とよばれる岬に祀られます。織幡の”幡”は、字の形はちがうけど、この旗↓の意味で、”旗を織る”から”織幡”となりました。
でもだれが何の目的で織った旗なんでしょう?
調べてみると織幡神社に祀られている武内宿弥(たけのうちのすくね)が、神功皇后(じんぐうこうごう)の三韓征伐(朝鮮半島に出兵した)ときに、紅白の旗を織ったことから”織幡”という名前がついたのだそうです(宗像大菩薩御縁起より)。
参道にはいるとすぐ右側に大きな岩が祀られています。これ↓は昔、釣り鐘とまちがえられて、海の底からひきあげられた岩なのだそうですよ。
海の底にしずんでいると信じられている釣り鐘にちなんで、この一帯は鐘崎という地名がつけられました。
小高い山の上にある本殿にくると、古い狛犬が出迎えてくれます。海風にさらされて、だいぶ風化がすすんでます。これをみるとずいぶん古い歴史がうかがわれますね。
境内右側の小道にはいると、鐘崎の砂浜が見通せます。いい景色です。
ここで気になったのが、本殿に向かって右側に、コンクリートでできた下り坂があって、下り坂の途中に塚が祀られていたことです。
↓これは沓塚(くつづか)と呼ばれるものです。
織幡神社に祀られている神である武内宿弥(たけのうちのすくね)が亡くなったあと、この場所から昇天したという伝説があります。沓(靴のこと)を残して、肉体のまま天に昇ったとのこと。
神になったあとも武内宿弥の御霊(みたま)は、異国の敵から日本を守るために、この岬に鎮まっていると伝えられています。
境内には武内宿弥が植えたといわれるイチョウの子孫があります。
まとめ
神功皇后にゆかりのある神社を歩いていると、これまた知らない土地にも行くことになります。知らない土地に足を運んでみて、できるだけ土地勘を鍛えていこうと思います。