地形図をもって九州にある百名山の久住連山を歩いてみた。今回は、まず九州本土の最高峰である”中岳”を目指し、そして”稲星山(いなぼしやま))”を経由し、主峰の”久住山(くじゅうさん)”を周るコース。
往復で全行程は11.3㎞の距離。累積標高(+)は1288m。久住連山を登るときに、一番ポピュラーな登山口である”牧ノ戸峠”からの出発。早朝は天気が悪く、視界はほとんどなかった。
ときどきサーっとガスがはれることはあったが、ほとんどの行程で真っ白の世界だった。
中岳→稲星山→久住山と登頂し、さあ下山しようという頃にやっとガスが晴れてきた。だから、下山中に撮った見通しのいい写真を織り交ぜながら、行程の紹介をしてみる。
久住連山はたくさんのかたが登ってて、踏み跡も目印もたくさんあり、見通しもいいので、山中で迷うことはほとんどない。だけどこんな感じで霧がでてたり、雪が積もってて登山道がわかりにくくなっているときは注意が必要。
中岳から、稲星山を経由して久住山への行程は、ぼくにとって今回が初めて。天気は悪く視界も悪かったけど、逆にそれが地図とコンパスを使う練習となって、いい経験になった。
”牧ノ戸峠登山口”から”扇ヶ鼻分岐”までの地形
牧ノ戸峠から出発すると、登山口付近がけっこうな勾配。だいたい20%から30%の勾配が1㎞弱続く。雪が積もるとつるつると滑り、山の上よりも、この登山口のほうがアイゼンが必要で意外に危険な場所。
1㎞の急登をのぼりきると、430mほどの岩場がつづく。ここからは天気が回復した帰路の写真を載せていく。
尾根になっていて、この岩場からはこれから行くルートが一望できる。眺めがいい。
鞍部からのなだらかな登り
岩場からは↑こんな感じで下り、鞍部にいたる。鞍部からは、なだらかな登りが”扇ヶ鼻分岐”というところまで1.5㎞ほど続く。
平和な登りで、足元は踏み固められ、ペースをあげなければ楽な行程。天気がよければまるでピクニック気分。
扇ヶ鼻分岐付近
扇ヶ鼻方向を眺めると↓針葉樹と広葉樹に覆われた傾斜をみることができる。
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逆に星生山(ほっしょうざん)方向をみると、扇ヶ鼻よりも急な斜面になっていることがわかる。登山道から東方向は、すぐに落ち込んで谷になっている。
扇ヶ鼻分岐から久住分れまでの地形
↓扇ヶ鼻分岐。写真の正面に見える小高い丘が、標高1698mの扇ヶ鼻。
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星生山ふもとの”おう地”に足を運んでみた
道中、地形図を見ながら歩いていると、”星生山(ほっしょうざん)”のふもとにちょっとした窪みがあることがわかった。地図でこんな↓記号をみると、ちょっと行ってみたくなる。だから立ち寄ってみた。
実際の”おう地”の写真がこれ↓。なんだか池のようにみえるけど、水が溜まっているような感じはない。不自然に窪んでいるけど、もしかしたらずっと昔の火口跡なのかなとも思った。
そしてまた、反対の西側もみると、こんな感じで窪地になっている。さきほどの”えん地”も、この窪地もやっぱりなんだか火口跡のようにみえる。
水が溜まり、湿原のようになっている。久住山への登山道をとおるたびに、ここの景色には心ひかれる。
西千里浜
さて、ここは西千里浜と呼ばれる場所。
地形図をみてもほとんど高低差はみられない。↓こんな道が星生山分岐部から500mほど続く。
進行方向にむかって右側(南側)は小高い山になっている↓。この西千里浜は雪が積もると、登山道がほとんどわからなくなるので注意が必要。いつのまにか登山ルートから外れていた…ということもある。
↓雪が積もるとこんな感じになるのだ。
久住山の全容がみられる避難小屋付近
西千里浜を抜け、岩稜帯を過ぎると、主峰である久住山の全容が見えてくる。
↓写真左側に避難小屋が見え、右側に久住山が見える。今回は直接久住山へ上るのではなく、左奥にあると思われる中岳をまずは目指す。
↓避難小屋付近から星生山方面をふりかえると、こんなゴツゴツの山肌がみえる。
避難小屋前から南側を眺めると、深く切れ落ちた谷となっている。
この谷の向こう側には、もっとスッキリ見通しがよければ阿蘇山がみえるはずだ。
久住分れ
これは”久住分れ”からの眺望。
↑この”久住分れ”から左側の”硫黄山”、中央部の”北千里浜”、中央上の”三俣山”が見える。
久住連山を登るときは、いつもこの景色が楽しみ。この景色が見られると「久住山に登ってるんだな」と実感できる。硫黄山のゴツゴツ感と三俣山(みまたやま)のなだらかな山容が対照的で見ごたえがある。
硫黄山と三俣山のふもとには北千里浜が広がっている。北千里浜は実際歩くことはできるが、風の具合によっては硫黄山からの有毒ガスが流れ込むために、注意が必要らしい。
↓久住分れから避難小屋、星生山方面をみる。
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…と、ここまでは下山途中に撮った写真を載せてきた。登るときは、すべてが雲の中だった。↓この写真がそのときのもの。雨こそは降っていなかったが、強風が吹き視界が悪く、不安感がつのる登りだった。
ここからは九州本土最高峰の中岳へ向かう。長くなりそうなので、ここまでを前編とする。
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