庚申塔(こうしんとう)のなかでも珍しく複数の庚申塔がならんでいる。
ここの庚申塔は印象的でした。周りにはのどかな田園風景が広がり、その中に昔風の民家がならぶ。そしてその背景には、昔話にでてくるような丸みを帯びた山が並びます。地元では白飯を山盛りにしているような姿から、「おぐっぱん山」と呼ばれる。庚申塔にふさわしい昔ながらの景色だと思いました。
ここは宇佐市のなかでも中津市の耶馬渓(やばけい)に近い場所。おそらく長年の風雨に浸食されて、このような景観が形作られたと考えられます。
この庚申塚のある場所はこちら(↓)
場所:宇佐市大字山袋 内山袋
これまでご紹介した青面金剛像の刻まれた庚申塔とはちょっと違い、天然石をそのまま利用した庚申塔。
↓バックに稲積山がそびえる。山袋側からだとガッツリと採石されているのがわかります。
↓庚申塚のすぐそばにある佛橋。宇佐市院内町には、たくさんの現役の石橋が残されていますが、この佛橋もそのひとつですね。石橋の上にコンクリート製の橋が補強されています。
庚申塔をさがし求めていると、これまで知らなかった場所へ足を運ぶようになり、そして、今まで出会わなかったような景色に出会える機会が得られます。
夕暮れどき、ぽつぽつと雨が降り始めましたが、向こうのほうは夕焼けで真っ赤。その夕焼けが水が張られた水田に反射して、この瞬間にしかみられない景観を形づくっています。仕事帰りなのでコンデジしかもってきていないのが残念。一眼レフでこういった瞬間を撮ってみたい。