国東半島の庚申塔を880基以上調査されている小林幸弘氏。その小林氏よりいただいた資料(杵築市誌)に掲載されていた庚申塔を探しに、大分県杵築市へ行ってみました。今回さがした庚申塔は杵築市誌P589に紹介されています。その情報によると…
三川(水神社)にあって、造られた時代は江戸後期(記銘はないそうです)、駒型をしているとのことです。↓駒型はこのような形
Google mapで杵築市三川の水神社をさがしてみてもヒットしなかったので、国土地理院地図の地形図で神社マークをさがしてみました。三川という地区には神社マークはなかったので、ひとまず現地へいき三川という地区を歩いてさがすことにしました。
歩き始めて数分後、小さな神社らしき建物があったので、立ち寄ってみると運よく「水神社」との表示が確認できました。
この社の裏側に二基の石塔と一基の石祠が祀られていました。
場所:大分県杵築市猪尾
座標値:33.4067565,131.6217738
この石塔のなかで駒型といえば、一番右側にあるものと考えられます↓ 杵築市誌の情報には”劣化激しく像容不詳”とあります。その情報どおり、石塔表面に刻まれている文字や像などは確認できません。側面背面も確認できませんでした。
杵築市誌の情報どおりであれば、この石塔は江戸後期に造られた庚申塔と判断されます。
同様に、左端にある四角型の石塔にも刻まれているものは確認できませんでした↓
この石塔が何であるかは不詳です。杵築市誌P589には、水神社の庚申塔のほかに、三川(中園)の庚申塔も紹介されています。もしかしたらその庚申塔かも…と想像してみましたが、杵築市誌の情報では”正徳六年丙申”の文字と青面金剛が刻まれているとのこと。調査された当時から急にここまで風化することはないと考えられますので、三川(中園)の庚申塔ではないようです。
最近知ったことなのですが、Google mapで今回の水神社が登録されていないような場合、情報を追加登録することができるようです。杵築市の水神社も登録してもらえるようGoogle mapへ申請したところ、すぐにメールでの(自動)返答がきました。”「水神社」を公開しました”とのことです。地図上で反映されるのは最大24時間かかるそうです。