遠賀郡の町にある神社を巡って庚申塔を探しているとき、道路わきで見つけた庚申塔です。三叉路の一角に祀られていました。庚申塔の背後には小さなお堂がありました。
座標値:33.867508,130.665140
庚申塔の正面に「奉請 庚申尊天」と刻まれています。「奉請」は「ぶじょう」と読むそうでその意味は…
声明曲(しようみようきよく)の曲名および分類名。
法要の導入部で仏菩薩等の諸尊の来臨を請うもの。
…とあります(参照)。「奉請 〇〇」と書いて〇〇が訪れることを願う…という意味のようです。だから「奉請 庚申尊天」は”庚申尊天が来臨することを願います”という意味を表すと思われます。
庚申塔に向かって右側には「正徳四年歳」と刻まれます。「四」と「年」の間に「甲午」(きのえうま)という文字が刻まれていると考えられますが、「甲」のみがかすかに確認できます。正徳四年は1714年。
↓そして庚申塔に向かって左側に「七月天吉祥日」と刻まれます。「吉祥日」は「よい日」という意味が込められているそうです(国東半島の石造美術 P338)