足元を見ながらカメラの被写体をさがしていると、とてもせまい範囲でも、じつにたくさんの種類の草花が咲いていることに気づかされます。
こちらの写真は道ばたにさいていた、とても小さな青い花です。注意深くみなければ見過ごしてしまうほど、小さな花です。花に顔をちかづけて、よくよく眺めてみると、花に薄く青い色がついているのに気づきます。
場所:福岡県遠賀郡遠賀町大字島津
座標値:33.873914,130.671623
淡い青色の5つの花弁があります。茎の先につぼみがずらりと密集していて、その一部が開花しています。横からながめてみると、きっしりとならんだつぼみのすぐ下に、アブラムシが一匹ついているのがわかります。
この植物は日本全国に生えている、おそらく「キュウリグサ(胡瓜草)」と呼ばれるもの。葉をもむとキュウリのようなにおいがするために、この名前がつけられました参照
植物の名前をしらべるときには、スマートホンの無料アプリ「Google Lens(グーグルレンズ)」が便利なのですが、今回の写真ではキュウリグサまではたどりつきませんでした。「雑草 小さい 青い花」で検索するとキュウリグサの名前にいきつきました。
バラの花のように、放射線状に草を地面にひろげる植物を「ロゼット」と呼びます。キュウリグサもロゼット型の葉で、ロゼットの中心部にちいさい葉に囲まれた芽があります。この芽が春になるとのびてきて、上の写真のような花をさかせます。(参照:『新・雑草博士入門 (全農教)』P50)
冬のあいだ、寒さや乾燥から身をまもることができ、ふみつけられても簡単には芽が傷つかないのが「ロゼット」型なのだそうで、雑草たちはこの型を身につけてたくましく生きのびているのですね。