田川市の川渡り神幸祭(かわわたりじんこうさい)を観にいったとき、彦山川から魚町にある風治神社へ向かう路地にて見つけた庚申塔です。正確には庚申塔ではなく、「庚申」という文字が刻まれた祠を見つけました。
場所:福岡県田川市番田町
座標値:33.6444244,130.8165131
↓祠のなかには高さ40㎝ほどの石塔が祀られています。石塔は茶色で祠の石質とは違うようです。この石塔、触ってはいませんが外見ではなんだか脆く崩れやすそうな砂岩のよな石質です。石塔の下部分を砂状のもので固めて、石塔を立たせています。
祠の建立年月日
祠に向かって右側面にまわってみると、祠が造られた年月が刻まれていました。
文字は風化し薄くなっています。
はじめは「明和三十二 十月?日」と読み取っていましたが、調べてみると明和は九年までで三十二年という年はありません。「昭和」→「昭」→「日」の部分がかろうじて確認でき、「昭」→「口」部分もなんとなく確認できるように思えます。祠の新しさからも昭和に造られたものと予想されます。
「十月?日」→「?日」の部分は「五日」と読み取れそうです。「五」の下にもなにか刻まれているように見えます。おそらく石の模様の具合で「吉」の「士」部分が「五」に見えると考えられます。
結論としては「昭和三十二年十月吉日」と刻まれているようです。
祠の扉部分に「庚申」と刻まれる
祠の扉部分に「申」という文字がたまたま目に入り、まさかと思ってもうひとつの扉を確認してみると「庚」という文字が刻まれていました。
祠に祀られる石塔自体に記銘はされていませんでしたが、庚申信仰に関係のある祠と石塔ではないかと思い紹介してみました。