日々の”楽しい”をみつけるブログ

福岡県在住。九州北部を中心に史跡を巡っています。巡った場所は、各記事に座標値として載せています。座標値をGoogle MapやWEB版地理院地図の検索窓にコピペして検索すると、ピンポイントで場所が表示されます。参考にされてください。

木屋瀬(こやのせ)のコウシンさま 北九州市八幡西区

福岡県の木屋瀬(こやのせ)というところに、庚申塔が祀られていました。猿田彦大神の庚申塔です。

 

木屋瀬の庚申塔 場所:福岡県北九州市八幡西区木屋瀬3丁目5−54

現在地から木屋瀬の庚申塔Google マップ

 

扇天満公園のいっかくに、庚申社という神社がありました。

ずいぶん荒れてて、草ぼうぼう。いまどき、福岡県の町中でコウシンさまを管理するひとは、ほとんどいないのかもしれません。

デザインとファッション発祥の地 縫殿神社(ぬいどのじんじゃ)

福岡県の神功皇后(じんぐうこうごう)ゆかりの地を周ってて、これまで宗像市の織幡神社、遠賀郡の高倉神社、北九州市の恵比須神社などをまわってきました。

 

今回は福津市にある縫殿神社(ぬいどのじんじゃ)に行ってみました。これまで周った神社は、けっこう町中にあって、ちょっと郊外の神社にも行ってみたいなと思っていました。

 

下調べをしてみると、縫殿神社は郊外の山中にあるようなので、心の癒しにもなるかなと思い、ここに行くことにきめました。

 

縫殿神社の場所:福岡県福津市奴山(ぬやま)812

現在地から縫殿神社:Google マップ

 

縫殿神社は、県道528号線からいりくんだ細い路地を、集落のなかを縫うように走るので、あらかじめ地図で調べていったほうがいいかもしれません。ナビがあれば迷うことはないと思います。

 

裁縫の神様が祀られた最初の神社

神功皇后が日本から新羅(しらぎ)へ攻めに行きましたが、そのときに乗っていた舟の帆を縫ったのが、ここに祀られている神様なんだんそうです(筑前国続風土記より)。

 

その神様というのが、兄媛(えひめ)という姫様。兄媛は、弟媛(あとひめ)、呉織(くれはとり)、穴織(あなはとり)の4人姉妹でした。この4人の姫が、応神天皇がおられたころ…だいたい西暦270年から310年ころに、日本にきたという伝承です。

 

そのあと、兄媛だけが福津の地に残って、裁縫や機織りなどの技術を日本に広めていったということです。そういうことで、この兄媛が祀られる縫殿神社は、裁縫の神様が祀られる日本最初の神社とされています。

 

 

 

山中の小さな境内

縫殿神社の手前で、下の写真のように大きな駐車スペースがあるのでここで駐車。駐車スペースからは徒歩で比較的急な坂をのぼっていきます。

うっそうとした杜に入っていく。こういう雰囲気の神社には久しぶりにきました。

一の鳥居から さらに急な階段をのぼっていくと社があるようです。

一の鳥居をくぐってすぐのところに、「村社 縫殿神社」の社票がたっています。

参道の左手側には、古いしめ縄がかけられた大きな岩があります。岩の表面には、かすかに「猿田彦」の文字が。思わぬところで庚申塔(こうしんとう)に出会えました。福岡県のコウシンさまは、猿田彦大神が多いようです。まだ青面金剛像のコウシンさまにはであえていません。

↓こちらが拝殿。拝殿の奥に本殿がひかえています。山の中にあるとはいえ、境内は綺麗に整えられ、落ち葉なんかも掃除されているようです。ほんとうに山の山奥にある神社ではないので、定期的に集落のかたがたが手入れをされているんでしょうね。

境内の前景。

↓あばらの浮いた狛犬。きゅっとひきしまった肉体が表現されてて、なんだか凛々しい狛犬です。

↓拝殿のある広場から、さらに山側へのぼる階段がみえます。

↓階段を上ると三つの祠。ときどき、小さな神社でもこんなふうに、本殿とは別に祠が祀られていることが多いです。これってなんなんでしょう。神社に関する本を開いてみると、摂末社(せつまっしゃ)というものがあるそうなんですが、この祠も摂末社と呼ばれるものなんでしょうか。

神社本社とは別に、その神社の管理に属し、その境内または神社の附近の境外にある小規模な神社のこと(摂末社 - Wikipedia

 

 

まとめ

神功皇后ゆかりの神社は、福岡県にはまだまだあるようです。昔からの姿そのままを残している史跡は、大分県と比較すると福岡県は少ないように思えます。街の開発とともに、古いものはなくなっているようです。

 

だけど、ひとつひとつ丁寧に探していくと、庚申塔など要所要所で昔のものが見つかることが、徐々にわかってきました。ぼちぼち探していきたいと思います。

 

 

 

神社めぐりの参考にさせていただいている本がこちら。

「神功皇后伝承を歩く(上) 福岡県の神社ガイドブック 綾杉るな著 不知火書房」

パイの中に餅がはいっているのって どんな食感?

福岡空港に、菓子処「さかした」の”もちパイ”が売られているそうです。この”もちパイ”がおいしいっていう情報を聞いて、行ってみました。

 

宗像市の鐘崎(かねざき)という漁港から、車で5分ほどの場所。県道300号線を福岡市方面に南下していると、道路沿いに見えてきます。

 

以前、織幡神社(おりはたじんじゃ)へ行ったときに、さかしたには立ち寄らせてもらいました。 

ooitasyuyu.hatenablog.com

 

菓子処「さかした」の場所:福岡県宗像市鐘崎422-11

現在地からさかしたGoogle マップ

販売されているお菓子全体がとてもシンプルなデザイン。

そして、ホームページの紹介文をみると、見た目よりも味に力を入れている職人気質の印象を受けます。

 

飾り付けたきれいな和菓子よりも、風味、後味などの食した後の余韻を大事に、心温まるホッとできるおいしい菓子をとの思いを込めて作り続けています。
また、常にお客様の要望に耳を傾け、ニーズにこたえられるよう、新しい商品づくりにも積極的に取り組んでいます。(店舗のご案内 | 福岡県宗像市の菓子処 さかした製菓

 たしかに買った柏餅はほんのりやさしい甘さでした。甘党のぼくは、市販のチョコレートなんかを好んで食べますが、そんなチョコレートのような強い甘さじゃないんです。生菓子にありがちな、ねっとりまとわりつくような砂糖の甘さじゃないんです。餅のいい風味を殺さない、ほどよい甘さなんですよ。

 

こちらがもちパイ。一個130円。

洋風のパイと、その中にはいった和風の柏餅。パイの甘さも、粒あんの入った餅の甘さもほんとにやさしい。パイのサクッ感と、餅のやわらか感が新しいですよ。

もっちり噛みごたえある天然酵母パン 福岡県宗像市 トヰチ屋

宗像のパン屋さん巡りをしました。パン屋さん巡りは土曜日にやったのですが、けっこう閉まっているお店が多かったんです。若い夫婦で経営しているパン屋さんが多く、土日なんかは休みになってたり、パンが売り切れると店じまいするところが多いらしいんです。

 

何件か周ったところで、このトヰチ屋さんにたどりつきました。幸いにもまだパンは残ってましたが、おすすめパンは午前中には売り切れてしまうとの、お店の人からの情報です。

 

地元に根付いたパン屋さん

 

・・・と、トヰチ屋さんのチラシに書いているように、地元である宗像の食材を主に使ってるパン屋さんです。マルキョウ宗像店のすぐ隣にあります。だから駐車場の心配はありません。スーパーの帰りに地元のひとたちが買ってかえるんでしょうね。

 

こじゃれたパン屋さんというより、買い物ついでにちょっと寄ろうか感覚で、気軽に立ち寄れる、地元密着型のパン屋さんという感じ。

 

場所:福岡県宗像市東郷1169

現在地からトヰチ屋:Google マップ

 

ただお店は、2016年12月25日まで上の住所で営業して、2017年1月上旬にJR赤間駅北口に 移転するそうですよ。

 

ショーケースにパンが並べられてる理由

パン屋さんにしては珍しく、ショーケースにパンが並べられてます。

その理由はこちら。

愛情込めて作ったパンは、まさに「箱入り娘」。乾燥やほこりなどから衛生的に守るため、ショーケースに入ってます。(トヰチ屋さんのチラシ)

商品を勝手にさわってしまうような小さな子ども連れでも、ショーケースにパンが入ってて対面式なので、安心してゆっくりパンを選べます。

 

パン生地はもっちり

天然酵母独特の酸味のあるパン生地で、もっちり伸びて噛みごたえがあるのが、トヰチ屋さんの特徴でした。今回、買ったなかで、いちばんおいしかったのは、このミルクフランス。パン生地のおいしさがいちばん感じられるパンでしたよ。

こちらは玄米あんぱん↓

↓宗像クリームパン

↓チーズがゴロゴロ入ってるチーズフランス

 

まとめ

パン屋さんに行くときはできるだけ、午前中に行ったほうがおいしいパンに巡りあえそうです。人気のパンは午前中に売り切れてしまうんですね。

昔は海に突き出す岬だった 魚鳥池(ぎょちょうがいけ)神社 北九州市若松区

神功皇后(じんぐうこうごう)の伝承は全国各地にあるそうです。ここ魚鳥池(ぎょちょうがいけ)は、神功皇后のために掘られた池で、今も井戸という形で、伝承とともに残されています。

こういう、地域に根ざした話をたどって歩くのは、ちぎれた糸を、ひとつひとつ紡いでいくようで楽しいですね。細かい作業ですが、気持ちは落ち着きます。

 

 昔 海だった魚鳥池

福岡県北九州市若松区に魚鳥池(ぎょちょうがいけ)はあります。

昔この若松区あたりは海だったそうです。ぼくが小さいころ、若松区にある小高い岩山なんかから、貝の化石をたくさん見つけました。

 

神話のなかだけの話ではなくて、遠賀川は今よりもずっと川幅は広く、洞海湾も大きかったそうです。わかりやすい地図がこちらのサイトに掲載されていました。

http://www.historyjp.com/images/1202_5.jpg

温暖な気候になった約5000年前には、北九州市の洞海湾沿岸の平野部はその大半が海面下にあり、洞海湾西側を流れる遠賀川の下流にも大きな湾が形成され、それぞれが、古洞海湾、古遠賀湾と呼ばれていました。(伊都国への旅路を検証する | 日本とユダヤのハーモニー

たしかに古洞海湾が、現在の北九州市若松区の奥ふかくまで入りこんでます。

 

神功皇后の怒りをおさめるためつくられた池

神功皇后が、山口県の北側にある長門(ながと)から筑紫(ちくし)に向かう途中、この洞海湾で舟がすすまなくなり、立ち往生したそうです。神功皇后に忠誠をちかっていた熊鰐(くまわに)というひとが、これをみて沼や池をつくって、魚と鳥を集めました。神功皇后の気持ちをなごませるためです。このとき作られた沼や池が魚鳥池(ぎょちょうがいけ)と呼ばれるようになりました【日本書紀】。

 

池といっても池はありません。その場所からは湧き水がでているそうで、いまでは井戸となっています。井戸は、民家のすぐ隣にあって、柵に囲われてます。

 

魚鳥池に関する そのほかの史跡は歩いて行ける

 魚鳥池に関連する石碑とか神社は、魚鳥池の近くにちらばっています。位置関係はこんな感じ↓

 それぞれ歩いて5分くらいの距離。

 

魚鳥池の石碑

これが魚鳥池の石碑です↓田んぼの真ん中にぽつんとあります。

 

岬だった魚鳥池神社境内

 そして、こちらが神功皇后が祀られてる魚鳥池神社(ぎょちょうがいけじんじゃ)。

ちょっと小高い丘の上に本殿が祀られてます。

昔、この景色↓の場所はずっと洞海湾だったんですね。小高い丘上の境内は海につきだす岬。

小さな境内とお宮。お宮に手を合わせます。周りにひとの気配はありません。

お宮の周りにはいくつか祠が祀られてました。

魚鳥池神社の場所:福岡県北九州市若松区払川

現在地から魚鳥池神社:Google マップ

 

まとめ

一見、ちいさな神社ですが、日本書紀にも名が残っているような深い歴史のある神社もあるんですね。神功皇后に焦点をあてて神功皇后ゆかりの神社を歩いていくみたいに、ひとりの人物に焦点をあてて史跡を渡っていくと、思わぬ発見があります。これが地方歩きの楽しさですね。

 

いいパン屋さん見つけました 北九州市八幡西区 一の粉(いちのこな)

 

北九州市八幡西区の光貞台(みつさだだい)という場所にあるパン屋さん、一の粉(いちのこな)。福岡県のおいしいパン屋さんを集めてる雑誌をみて行ってみました。品質、味、価格(安い)と三拍子そろったパン屋さんでした。行ったのは日曜日。さすが人気店。頻繁にお客さんが出入りしていましたよ。

一の粉の場所:福岡県北九州市八幡西区光貞台1丁目1−31 ナルトミビル 1F

現在地から一の粉へ:Google マップ 

 

160種類以上のパンがあって週1回新作

店内たくさんのパンが並んでて選ぶのに困るくらい。雑誌によると毎週パンの新作がでてて、なんと店内160~180種類のパンがあるんだそうですよ。これだけ商品回転率が速ければ、頻繁に通うかたも飽きがこないでしょうね。 

 価格がリーズナブル

パン一個一個が小さいからか、価格が一個75円からのものもあって安い。しかもおいしい。

 

こしあんぱんは75円↓

 価格が安いのでついつい買ってしまいます。

 

めんたいフランス 230円↓

ここのめんたいフランスは、辛さがほどよくて おいしいですよ。

 

たこ焼きパン 150円↓

たこ焼きパンの生地はもっちりしてて、食感がいいですね。

 

一の粉オリジナルカレーパン 130円↓

一の粉、不動の人気パンだそうですよ。

一の粉は朝6時30分から営業してます。近所のかただったら「朝ごはんにちょっと」という気軽な感じで、パンを買いにいけるんでしょうね。近所にはマンションとかアパートがあるので、ふだん買いしてるかた多いんでしょう。

 

商品へのこだわりがすごい

それにしても、一の粉ホームページは情報がぎっしり。パンひとつひとつが丁寧に紹介されてて、経営されてるかたのパンに対する情熱を感じますね。いつも、「どっかおいしいパン屋さんないかな」と、なんとなくパン屋さんをめぐっているぼくでも、「あっこだわってるな」とわかります。

例えば、和栗デニッシュだったら、使われてる材料のアレルギー情報までのせてくれてるんです。

ぼくは、パンが無添加かそうでないか、あまり気にしてません。だけど、この無添加へのこだわりをみたら、どうせ買うなら、ちょっと品質も気にしてみようかなって思います。

 

パンが健康でなければ、お客様に体に良いものはお届けできない・・・。「一の粉」では開店当初から変わらず“無添加”にこだわり、製造・販売を続けてきました。


開店当初「パンにカビが生えた」とクレームをいただいたことがあります。


スーパーで食パンを買ったら1週間後でもカビは生えず、普通に食べることができます。


長持ちしているのは、添加物や防腐剤が入っているためです。添加物や防腐剤が入っていない無添加のパンなら、数日経っただけでカビが生えるのは当たり前。つまり「カビが生える=安心」ということが言えるのです。


当時、その事を知る方は多くはなく、1日2日置いただけでカビが生えることが当たり前だと言うことを、地域の方に理解していただくまで2年を要しました。


今では地域の方にも理解していただき、健康志向の高い方にもご好評いただいています。


当店のパンをきっかけに、食の安全を意識し始めた方もいらっしゃいます。(安心と笑顔を食卓に。北九州八幡にあるパン屋さん「一の粉」|店舗紹介

朝6時半から夜8時まで営業

けっこう早くからあいてますね。これなら出勤前にも買っていけるし、仕事帰りにも買って帰れます。そこをねらってるんでしょうね。ちなみに定休日は月曜日。

 

まとめ

また行ってみたいって思います。比較的近所にこんないいパン屋さんがあるのはうれしいです。工夫をして、がんばっているお店をみると、こちらも元気をもらえる感じがします。

宗像で二番目に大きい神社では玄界灘のきれいな景色が一望できる

福岡県宗像市に鐘崎(かねざき)という地区があります。織幡(おりはた)神社は鐘崎の鐘ノ岬とよばれる岬に祀られます。織幡の”幡”は、字の形はちがうけど、この旗↓の意味で、”旗を織る”から”織幡”となりました。

 でもだれが何の目的で織った旗なんでしょう?

 

調べてみると織幡神社に祀られている武内宿弥(たけのうちのすくね)が、神功皇后(じんぐうこうごう)の三韓征伐(朝鮮半島に出兵した)ときに、紅白の旗を織ったことから”織幡”という名前がついたのだそうです(宗像大菩薩御縁起より)。

 

参道にはいるとすぐ右側に大きな岩が祀られています。これ↓は昔、釣り鐘とまちがえられて、海の底からひきあげられた岩なのだそうですよ。

 

海の底にしずんでいると信じられている釣り鐘にちなんで、この一帯は鐘崎という地名がつけられました。

 

小高い山の上にある本殿にくると、古い狛犬が出迎えてくれます。海風にさらされて、だいぶ風化がすすんでます。これをみるとずいぶん古い歴史がうかがわれますね。

境内右側の小道にはいると、鐘崎の砂浜が見通せます。いい景色です。

ここで気になったのが、本殿に向かって右側に、コンクリートでできた下り坂があって、下り坂の途中に塚が祀られていたことです。

↓これは沓塚(くつづか)と呼ばれるものです。

織幡神社に祀られている神である武内宿弥(たけのうちのすくね)が亡くなったあと、この場所から昇天したという伝説があります。沓(靴のこと)を残して、肉体のまま天に昇ったとのこと。

 

神になったあとも武内宿弥の御霊(みたま)は、異国の敵から日本を守るために、この岬に鎮まっていると伝えられています。

 

境内には武内宿弥が植えたといわれるイチョウの子孫があります。

 

まとめ

神功皇后にゆかりのある神社を歩いていると、これまた知らない土地にも行くことになります。知らない土地に足を運んでみて、できるだけ土地勘を鍛えていこうと思います。