日々の”楽しい”をみつけるブログ

福岡県在住。九州北部を中心に史跡を巡っています。巡った場所は、各記事に座標値として載せています。座標値をGoogle MapやWEB版地理院地図の検索窓にコピペして検索すると、ピンポイントで場所が表示されます。参考にされてください。

手持ち風景写真はF値11をベースにする 写真撮影メモ

場所:大分県玖珠郡九重町菅原
座標値:33.191604,131.1512438

 

写真を撮るとき、どうやったらブレずしっかりピントの合った写真が撮れるかいつも気になっています。三脚を立ててじっくりと撮れる機会は、子どもを連れての外出だと難しいです。上の写真のような風景写真を手持ちカメラで撮るとき、どのくらいのF値が最適で、どのくらいのシャッタースピードが必要なのか?

 

カメラの撮影本を改めて読んでみると、細かい撮影テクニックが紹介されていてありがたいです。

 

上の写真を撮ったときは、パラパラと雨が降り陽の光も弱い日でした。望遠レンズ(200mm)を使用して、かつ手持ちでした。緑に溶け込む茅葺屋根の家屋にピントを合わせ、かつその周りの景色もしっかりと写したいと思い撮影してみました。このときどういう設定で撮影したか、データを見返してみると以下のようでした。

 

F値:13

シャッタースピード:1/125

ISO:640

被写体までの距離は約1000m

 

被写体別自然撮影マニュアル(P46)では、いろいろなシチュエーションでF値は11が使用頻度が高いとあります。そうすると狙った被写体もその周囲の風景も克明に描写してくれるそう。

 

F値はどのくらいが適当なのか?全体を写すとき…まあだいたい8~13くらいかな…といつも適当に決めていましたが、ある程度の基準がわかってよかったです。

 

手持ち 望遠レンズだとシャッター速度は?

 望遠でぶれない写真を撮ることについては被写体別自然撮影マニュアルのP50に紹介されていました。ここでは乗り物から被写体を撮影することについて書かれています。

 

だいたい1/250秒以上のシャッター速度が目安だということです。今回撮った写真を部分拡大してみると、おおよそブレはないように見えます↓。今回のシャッター速度は1/125秒で、目安の1/250秒より2倍近く遅いですがなんとか撮れたようです。

 次回手持ち撮影で絶対にブレさせたくない場合には1/250秒で撮影し、その設定で画像が暗くなるようだったらISO感度をあげようと思います。

 

でも必ずしもここまでシャッター速度をあげる必要はないようで、1/60秒以上が手持ちに耐えうるシャッター速度なのだそう。1/250秒1/60秒を目安としてシャッター速度を設定してみようと思います。

 

まだまだ手探りの写真撮影勉強中です。撮影した写真を2LやA4サイズまで伸ばして現像しても耐えうる写真をまずは目指してみたいと思います。

頓野(とんの)の猿田彦大神 福岡県直方市

福岡県の福智山から直方(のおがた)の街へ向かって車で走っていると、たまたま見つけた庚申塔です。

道路わきの小高くなった林のなかに石塔が見えたので行ってみると「猿田彦大神」と刻まれていました。

 

場所:福岡県直方市大字頓野

座標値:33.744034,130.753563

 

今回みつけた庚申塔でいつもと違ったのが、庚申塔の制作者名が刻まれていたことです。正面に向かい左側面にその名前が刻まれていました。

「願主 渡辺与右江門」

 

直接見たときには影になりはっきり何が書かれているのかわかりませんでしたが、写真に撮り画像処理するとはっきり刻まれている文字が浮かび上がりました。

 

また、正面に向かって右側面には建立年月日が確認できました。

これはだいぶ読み取りにくいですが、「□治元□六月一日」とかろうじて読み取れます。前後の文字から予想して「明治元年六月一日」と刻まれると考えられます。

道路沿いにはあるものの、うっかりすると見過ごしてしまいそうな庚申塔でした。

瑞巌寺(ずいがんじ) 磨崖仏 大分県九重町

右から多聞天、矜羯羅童子、不動明王制多迦童子増長天。五体の磨崖仏が刻まれますが、よく見てみると制多迦童子増長天の間にもう一体何かが刻まれます。その像を入れると計六体の磨崖仏です。
f:id:regenerationderhydra:20180505062859j:image

場所:大分県玖珠郡九重町松木

 

瑞巌寺(ずいがんじ)は養老年間である717年から723年の間に創建。1587年に大友・島津の戦いで戦火に遭い消失。廃寺となったと伝えられます(参照:案内板)。


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不動明王は「阿遮一睨(あしゃいちげい)」…左目を閉じる…をされているのが確認できます。

青面金剛の種子が刻まれる庚申塔 田川郡赤村

場所:福岡県田川郡赤村内田 県道418号線沿い
座標値:33.629105,130.86798

 

1683年とけっこう古い庚申塔ですが記銘はしっかり残っています。干支は癸亥(みずのとい)。月日まではっきりと読み取れ、「十二月二十三日」の銘が確認できます。

正面真ん中に「奉念 庚申」、その上に種子(しゅじ)が刻まれます。この種子は何を表しているのか?

 

こちらのサイト(梵字と種子の一覧 | 古文書便覧)で調べてみると降三世明王(ごうざんぜみょうおう)を表すとのことです。

 

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(追記)のちほど「国東半島の庚申塔」の著者である小林幸弘氏よりご教授いただき、この種子は「ウン」と読みいくつかの仏尊を表すということでした。

 

そのなかに青面金剛が含まれ、この種子は青面金剛と解釈するのが無難と思われる…と教えていただきました。

 

参考にしたサイトをよくよく読み直して見ると、確かに「ウン」の種子が表す仏尊に青面金剛がありました。私はこの種子のひとつの仏尊…降三世明王…しか読み取れていませんでした。

 

たしかに庚申塔に刻まれる種子としては青面金剛が最も適切だと考えられます。いつもご教授をありがとうございます。

 

以下は降三世明王について調べたものをメモとしてそのまま残しておきます。

 

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降三世明王とは?

大衆に向かってわかりやすい言葉で仏教の教えを説く顕教とは逆に、教団の中のみで秘密の教義と儀礼を伝えていく仏教のことを密教というそうです参照

 

その密教のなかで信仰される神様の一部が五大明王五大明王は、中心「不動明王」、東「降三世明王」、西「大威徳明王」、北「金剛夜叉明王」、南「軍荼利明王」で配置されるのだそう参照

 

ここで降三世明王の名がでてきました。五大明王のうち東方を守る明王のことです。

 

正面に向かい右側に刻まれる文字は?

『現當二世悉地成就祈』と刻まれていますが、どういう意味なのでしょう?まず「現當二世」は「この世と後の世」のこと参照

 

「悉地」は”しっじ”と読み「修行によって完成された境地」、つまり悟りの境地のことなのでしょう参照

 

「成就」は「願いなどがかなう」こと参照

 

上記の意味を総合して考えてみると『現當二世悉地成就祈』の意味は”現世でも来世でも悟りの境地でいられることを願います”という意味となるのでしょうか。

 

そしてこれらの文字の下には庚申講のメンバーの名前が5人刻まれています。ここまではっきりと文字が読み取れると気持ちがいいです。