昨日 ご紹介した木造建築としては九州最古とされる富貴寺 大堂(おおどう)。平安時代の後半に建てられたそうですが、屋根とか、壁とか…部分部分をじっくりみてみると建築の豆知識を得られておもしろいですね。
↑去年(2014年)11月28日の写真です。時期がどんぴしゃ合えば、美しいイチョウの絨毯とバックの紅いモミジをみることができます。
瓦
丸瓦のいっぽうを重ねるだけの行基葺(ぎょうきぶき)という珍しい屋根方式をとっています。
↓行基葺(ぎょうきぶき)
屋根
四方向に傾斜する屋根をつける建築方法を寄棟(よせむね)と呼び、この方法で家を造ろうとした場合には、4枚の屋根がすべて三角形になります。このような造りを宝形造(ほうぎょうづくり)と呼びます。
↓宝形造(ほうぎょうづくり)
接木
↓あと、こんなおもしろいものも見つけました。柱が部分的に傷んでいたら、その部分だけ他の材木をあてる「接木(つぎき)」です。
縁側
高床式の建築なので、周りを縁側で囲まれています。
舟肘木(ふなひじき)
大きな屋根を支える肘木。肘木のなかでいちばんシンプルな形のもの。
二重繁垂木(にじゅうしげだるき)
軒下に立つと、いちばんに目に飛び込んでくるものが、この垂木(たるき)。少し曲がっていて整然としているのが美しいですね。垂木の間隔が密集していて、二重になっているのが富貴寺の特徴です。
全体を引いて見ても国宝にふさわしい重厚さが伝わってきますね。