大分県の玖珠町森というところに、角埋山(つのむれやま)という、標高577mの山がある。昔、角牟礼城(つのむれじょう)という難攻不落の山城が築かれていたという。
標高500mくらいまで、自動車でいける道ができている。今回は、山の東側から北側へ回り込み、北側の斜面を登っていくルートを歩いた。
スタートは「三島公園」という場所。ここに車が10数台停められる駐車場がある。駐車場から、上谷という地区をあるいて登山口をめざす。
↓標高396mあたりで「三の丸経由」「焼不動経由」と、登山道がわかれている。今回は「焼不動経由」の道を選択する。
山道へとはいってゆく。陽が山間から姿をみせ、森に陽の光が差し込んでくる。
↓角埋山の登山口らしい登山口に着く。
標高は446mあたり。ここから階段を使って急な登りがはじまる。ときどき、登山道にクモの巣が張っているので、ストックではらいながら登っていく。
角埋山にはほとんど難所という難所はないが、「針の耳」という、岩に小さな穴が開いている場所から焼不動までの区間が荒れていて歩きにくかった。↓「針の耳」は標高457m付近。
↓善人だけが通ることができるといわれる「針の耳」。
↓「針の耳」からは、倒木や倒れた竹などで、登山道がふさがれていた。この樹々の間をくぐるようにして歩かなければならなかった。
標高495mあたりに焼不動がある。源頼朝の叔父にあたる源為朝が、一時期この角埋山につくられた角牟礼城に立てこもった。
為朝の死後に不動明王がつくられ祀られたが、戦国末期に焼けてしまい顔だけが残ったそうだ。「焼不動」という名前はこんな経緯で名付けられたようだ。
↓焼不動の背後には切り立った崖がそびえる。
↓焼不動からは左手に崖をみあげながら、西北西へ歩を進める。登山道には落ち葉がふりつもっている。
↓山頂が間近となって、最後に崖を登るような形になる。案内看板には”鎖場 難所”の文字があるが、実際には道は整備されているので、難なく登ることができる。
↓崖を登り切ってしまえば、なだらかな尾根道が続く。もうすぐ本丸跡がある山頂に着くはず。
↓山頂は原っぱになっている。周囲に樹々があるので展望はない。山頂は標高576m。
山頂から南南東へ、すこし下りたところに展望台がある。ここからの眺めがとてもいい。登ったH28年9月11日は玖珠の町に霧がかかっていた。白い海に小島がぽつりぽつりと浮いているような景色だった。
↓展望台からは角牟礼神社を経由し、大手門跡-櫓跡(やぐらあと)-二の丸跡など、角牟礼城の史跡をみながら下山した。
まとめ
登り下り、すべてふくめて1時間5分ほどの小登山だった。登山道は荒れていたが、看板はしっかりと配置されているので、道に心配はほとんどない。朝の気軽な運動にはちょうどいい山だと思った。
この登山ではじめてストックを使ってみたけど、荒れている道で、バランスがにくい箇所でストックの効果が実感できた。
写真を撮りながら、ストックを使うというのは、手で操作することが多すぎて面倒に感じることがあった。とくにカメラをポーチから取り出すときに、ストックが邪魔になるので、一度地面にストックを置く必要があった。
この部分をなにか改良できないか工夫が必要と思った。