場所:福岡県北九州市門司区大里戸ノ上
座標値:33.901264,130.943832
戸上神社 境内に庚申塔が、水神様・地神様とともにまつられていました。猿田彦大神とだけ刻まれており、ほかに建立年などは確認できませんでした。
猿田彦大神が、水神様、地神様とともに祀られているということは、生活に密着した神様として祀られている可能性が高いと考えます。水路の近くや田んぼの畔に建てられた庚申塔には、「水神」や「龍神」と併記される例が見られたり、庚申塔と地神塔が同じ場所に並んで建てられたり、一つの石塔に「地神」の文字が併記されることもあるようです参照。
地域に密着して建立された庚申塔は、特に農耕や土地の守護といった要素が強く込められており、戸上神社に祀られる猿田彦大神が純粋な導きの神としてだけではなく、庚申信仰と習合した庚申塔としての機能があるのではないかと考えます。