東京都港区にある青山霊園の南西部に、庚申塔がまつられていました。住宅街のいっかくです。
場所:東京都港区南青山
座標値:35.662604,139.719994
住宅街を縫うように通っている細い路地を、北から南方向へ歩を進めてゆきました。
三叉路のいっかくに、庚申塔が祀られていました。
自然石の中央に「庚申塔」の文字。むかって右側に「慶應元乙丑年」。左側に「五月大祥吉日」と刻まれています。慶応元年は西暦1865年、干支は乙丑(きのとうし)。さらに庚申塔の下側部分にも、かすれて、一部剥落してしまっていますが、なにか文字がきざまれていることがわかります。
「右 あをやま 内とうしん [宿] ほりのう[ち]」
「左二十きおくみ屋[敷ヵ] 百人おくみ屋[敷ヵ] ぜんこ[うじ]」
…と刻まれていると、案内板には記されています。これらの文字は…
右 青山・内藤新宿・堀之内
左 二十騎組屋敷・百人組屋敷・善光寺
…ということを意味しているようです。つまり方向を示す道標としての役割を庚申塔が担っていたことがわかります。
高さ103cm、最大幅94cm、最大厚17cmの安山岩(根府川石)でできています。