場所:沖縄県国頭郡本部町山里
座標値:26.672000,127.909928
国頭郡(くにがみぐん)
本部町(もとぶちょう)
山里(やまざと)
北ぬ方御嶽(にぬふぁうたき)は、沖縄県本部町にある聖地で、2015年に沖縄の民間信仰に造詣の深い渡久地十美子(とぐちとみこ)氏と、その活動に賛同する多くの協力者によって建立されました。
渡久地氏は30年以上にわたり、沖縄の伝統的な信仰に基づいた助言や精神的なサポートを通して、人々の心の安定に貢献してきました。また、開発などにより、人々の心の拠り所であった場所が失われていく現状を危惧し、新たな聖地の必要性を感じていました。
渡久地氏は沖縄本島各地を巡り、人々の精神的な支えとなるような場所を探し求め、最終的に本部町のカルスト地形にたどり着きました。この地は、2億4千万年前の隆起によって形成された沖縄最古の地形であり、古くから聖域として崇められてきました。
渡久地氏は、この地に人々の信仰を集約し、心の安らぎを得られる場を創設しました。北ぬ方御嶽には、様々な願いや祈りに対応する、多様な信仰の対象が祀られています。
御嶽(うたき)とは、琉球の伝統信仰において、神々が存在する、あるいは来訪する場所であり、祖先神を祀る場でもあります。沖縄各地に存在し、森、山、洞窟、泉、海岸など、自然の中に位置することが多く、神聖な場所として、地域の人々によって大切に守られてきました。御嶽は、琉球列島の宗教文化において中心的な役割を果たしており、共同体のアイデンティティを形成する上で重要な役割を担っています。
北ぬ方御嶽の名称は、沖縄の方言で北を意味する「にー」と、御嶽を意味する「うたき」を組み合わせたもので、「北の御嶽」を意味します。これは、古代中国の思想で北極星が宇宙の中心と考えられていたこと、そして沖縄の童謡「てぃんさぐぬ花」の一節「にーぬふぁぶし(北極星)」に象徴されるように、北極星が人々にとって重要な道標であったことに由来しています。
北ぬ方御嶽は、沖縄の伝統信仰や自然への畏敬の念を再認識できる場所として、近年注目を集めています。
参照:https://www.ninufha-utaki.com/