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福岡県在住。九州北部を中心に史跡を巡っています。巡った場所は、各記事に座標値として載せています。座標値をGoogle MapやWEB版地理院地図の検索窓にコピペして検索すると、ピンポイントで場所が表示されます。参考にされてください。

蛇巻岩(じゃまきいわ)は堆積岩か 福岡県田川郡赤村大字赤

場所:福岡県田川郡赤村大字赤

座標値:33.613834,130.889696

 

福岡県 田川郡(たがわぐん)の赤(あか)という地区に、蛇巻岩(じゃまきいわ)と呼ばれる岩があります。川岸にいくつか、蛇がとぐろをまいたように見える岩が、ゴロゴロところがっています。

どうして、このような岩が、この場所にあるのか?有用な情報がネット上を探してみてもみつからなかったので、地質図naviをみて考えてみます。

 

地質図naviで、この蛇巻岩がある場所を確認してみると、周囲を花崗岩(かこうがん)で覆われた盆地にあるようです。この山間盆地は下図でいうと、赤色で着色されていない場所で、山間盆地と呼ばれます。

この山間盆地は、今川に沿って北東へと細長く伸びています。火成岩(かせいがん)の一種である花崗岩(かこうがん)が、今川によって浸食され、山に谷をつくり、谷の縁に侵食された土砂が堆積して盆地になったのではないかと考えます。

 

地質図naviでは蛇巻岩(じゃまきいわ)がある場所は、ギリギリ堆積岩地域の東北端です。ということは、蛇巻岩は堆積岩であると予想されます。転がっている蛇巻岩を観察してみると、浸食されていない、縞模様がある岩もみられます。このような岩は、層状になった堆積岩です。

このような層状となった堆積岩が、長い時間をかけて、比較的やわらかい層がはやく浸食され、いっぽう比較的かたい層は遅く浸食され、横向きに縞模様があるような岩となったと考えられます。

 

この理由から、蛇巻岩は堆積岩と考えます。

 

たしか、このように巻き貝のようにみえる庚申塔がありますが、あの巻き貝のような庚申塔は堆積岩により構成されているのだと予想されます。

参照:廣幡(ひろはた)八幡宮の庚申塔 福岡県北九州市八幡西区楠橋上方

 

蛇巻岩の周囲にある岩を観察してみます。やや白っぽい、表面がなめらかな感じのする岩です。岩には層状のものはみられません。もしかしたら、これらの岩は花崗岩や花崗閃緑岩とよばれる、深成岩かもしれません。マグマが地下深くでゆっくりと冷えて固まった火成岩の一種です。

 

 

蛇巻岩がある場所は、花崗岩と堆積岩とのエリアの境目にあります。蛇巻岩がある場所は、堆積岩と火成岩とがまじって存在していると考えられます。