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福岡県在住。各地の史跡巡りが好きで、九州北部を中心にNikon D750をメイン機として史跡を撮っています。詳しい撮影場所は各記事に座標値として載せていますので、座標値をGoogle MapやWEB版地理院地図の検索窓にコピペして検索すると、ピンポイントで撮影場所が表示されます。参考にされてください。

明治の面影をのこす駅 福岡県田川郡赤村大字赤

場所:福岡県田川郡赤村大字赤

座標値:33.612593,130.884088
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福岡県の田川郡に「油須原(ゆすばる)」という、とても古い造りの駅舎を持つ駅があります。この駅の存在を知ったのは『筑豊の近代化遺産(筑豊近代遺産研究会 編)』P63を拝読してです。

 

 

油須原駅は以下のような複雑な経過をたどって、現在は平成筑豊鉄道が管理する駅となっています。

 

 明治28(1895)年8月15日:豊州鉄道会社線の駅として開業

明治34(1901)年:合併により九州鉄道の駅となる

明治40(1907)年:国有化により官設鉄道の駅となる

昭和24(1949)年:国有鉄道の駅となる

昭和62(1987)年:JR九州の駅となる

平成元(1989)年:平成筑豊鉄道田川線の駅となる

 

書籍にもネット上の記事にも油須原駅が改築されたという記録がないために、おそらく明治時代に建てられた当時の駅舎が現在もそのまま使用されていると考えられます。駅舎の正面入り口には、わたしは見たことがこれまでなかった、「手荷物・自転車預所の看板」がのこっています。

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駅舎は木造平屋で瓦葺。その外壁は「下見板張り」という、板がすこし重なるようにしてくみあげられた型でつくられています。このような型の家屋は、現在ではあまりみられないように感じます。

 

切符がうられていたと思われるカウンターには「出札所」という看板がかかげられています。これは「しゅっさつじょ」と呼ぶそうで、まさに想像どおり切符がうられていた場所です↓
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窓は格子状となって、窓の下は均等な縦線の板張りがとても美しいです。書籍や現地の案内板にはくわしい建築様式が説明されていますが、わたしにはさっぱりわかりません。ただ、とても意匠を凝らした建物であったということが感じられます。 

 

↓待合室

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↓待合室から出札所と改札口を眺める
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↓鉄棒でつくられた改札

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↓ホーム側から駅舎の壁を眺める。駅舎は雨除けのポーチがめぐらされていて、ポーチを支える木製の支柱もデザインが凝っています。

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 ↓改札を出てすぐ左側をむくと、ガラスで覆われた駅長室がみえます。

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↓駅長室の窓部分には、私は初めてみる…おそらく…「タブレット」という昔つかわれていた道具がかけられています。私は本でしか見たことがありませんでした。列車の衝突事故をふせぐために、この「タブレット」をもった列車しか指定の路線をはしってはいけませんという仕組みが昔はあったそうです。現在は列車の運行はデジタルで管理されているのでタブレットを使用する路線はほとんどなくなっているようです参照
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 ↓ホーム上から西方向(香春;かわら方面)を眺める
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 ↓ちょうど「ちくまる」くんが印刷された平成筑豊鉄道の黄色い車両が通りました。
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電車が通りすぎるとき車掌さんが、一緒にいた子どもにむかって手をふってくれました。

 

赤村地域はあまり人どおりや車どおりはなく、のんびりとした雰囲気が感じられます。油須原駅周囲には広いスペースがあり無料の駐車場もあります。油須原駅は無人駅でもあるため、気兼ねなくゆっくり見学をさせていただきました。